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ミュシャ展 [美術館/博物館]

風邪ひいてるし、もとより体力はないし、三つは無理だよなぁ、場所も離れているしなぁ、と半分あきらめていたのですが、お昼に飲んだロキソニンが妙な効き方をしたのか、まだまだ元気が残っていたので新国立美術館まで足を延ばしてみました。
ロキソニンって痛み止め以外になんか「げへへ……」ってなるような成分入ってないでしょうね、大丈夫でしょうね。

お目当ては草間彌生ではなくてミュシャです。
当日券を買うだけでも結構並ぶので、事前のインターネット購入がおすすめです。

私にとってミュシャは「ああ、はいはい、綺麗だよね。みんな好きだよね」という感じで、特別興味はなかったのですが、メイン展示の「スラヴ叙事詩」はチェコ国外では滅多に見られない超大作ということで、なんだかやたら評判もいいし、じゃあ行ってみっぺ、という程度でした。
思いがけず、これが実に素晴らしかった!

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「スラヴ叙事詩」は天井まで届くほどの巨大な絵が全20枚という超大作です。
ミュシャ特有の淡い色使いとスタイリッシュな構図。
それが20枚揃うというド迫力。

中でも私はやはりチラシにも使われている始まりの1枚が印象的だった。
左隅にうずくまる男女の、特に女性のまっすぐこちらを見つめる怯えた表情から目が離せません。

幻想的な雰囲気のこの絵も好き。
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会場内は大変混雑していますが、とても巨大な絵で展示室も広いので、人がいて見えない、ということはありません。
むしろ近くに寄ると全体が見えないので、みんな少し離れて鑑賞しています。

そして全20枚のうち、4枚は写真撮影OKという大盤振る舞い!
素人が旧型のiPhoneで撮った写真よりもプロが撮った写真の方が断然きれいじゃん、ムダムダ、とかクールを気取ってみたものの、やっぱりせっかくだから、といそいそとスマホを取り出す小市民なワタクシ。

でもね、人がいっぱいいるし、絵がデカすぎるし、まあこんな感じですよ。

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余談ですが、20枚の中のひとつに娼館を修道院に改装するという場面があって、聖人の偉業を称える絵らしいのですが、その説明の中で「娼婦たちがこれまでの行いを悔い改めて……」とかなんとかいうくだりがあって、娼婦たちだって好きでそんな商売してたわけでもなかろうし、悔い改めるとか余計なお世話だよなぁ、と思ってしまった。


さて、「スラヴ叙事詩」の後は、これぞミュシャって感じのリトグラフ作品などの展示が続き、こちらもとても充実しています。

「4つの花」と「四芸術」は本当にうっとりする美しさ。
帰ってからネットで画像検索したけど、やっぱり実物のリトグラフの色合いとは違うんだなぁ。
それぞれ4人の女性が描かれた4つの絵で構成されていて、この中のどれかになれるとしたらどの女性になるか、と考えてみた。
花の方はバラとアイリスと迷いに迷って、途中でユリも捨てがたくなって、今この瞬間に選ぶとしたらアイリスかなぁ、という感じ。会場ではバラだった。
「四芸術」の方は迷うことなく「音楽」です。

「クオ・ヴァディス」は四辺の装飾がすごい。緑がかった色合いもきれい。

隻眼の英雄、ヤン・ジシュカは2枚の絵に登場するのですが、片方は右の眼にアイパッチ、もう片方は左の眼にアイパッチ。
構図の関係で左右違うのでしょうか。
どっちにしてもカッコイイ。

プラハ市民会館の市長の間を飾る絵の中で「警護-ホットの人々」のこっち見てる感がいい。
ところで、この「ホット」ってどういう意味なんでしょうね?
温かいってことではないと思うんだけど。


グッズも魅力的なものが多くてポストカードとか一筆箋とか欲しかったのですが、レジ待ちの行列がすごくてあきらめました。

とりあえず行ってみるべぇ、が結局3時間以上会場に居座る結果となった。
なにごともそういうものよね。


帰りがけに草間彌生展の撮影OKな屋外展示を「草間彌生展さいこーでした!」みたいな顔して撮って帰りました。

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雪村-奇想の誕生 [美術館/博物館]

都美術館のレストランで1000円のだし茶漬けを食べて一休みした後、引き続き藝大美術館で開催中の「雪村-奇想の誕生」へ。

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最大の目玉作品のこれ↑が会期前半で帰ってしまったせいか、思った以上に人が少なかった。
そしてはっきり言って地味だった。
いやまあ、水墨画とか山水画とかはそもそも地味なものなんですけれども……

一見、虎と戦っているようで、実は虎と遊んでいる鐘馗さまの絵が微笑ましくていい。
後で確認したら、地元の県立美術館の収蔵品であった。
行ったことないけど。

こちらに背中を向けて、二人の童子にじゃれつかれながら、よっこいしょと大きな袋を担ぎ上げようとしている布袋さまの絵も可愛らしくてよかったなぁ。
思わず笑顔になります。

雪村に私淑したと言われる尾形光琳の馬上布袋図もいい。
すっぱだかで馬に乗ってニコニコと両腕を広げて駆けて行く布袋さま。
フリーダーーム!!
布袋としての役割も体裁も脱ぎ捨てて、布袋さまはどこへ向かうのでしょうか。
なんとも清々しい気持ちになります。

以上、あっさり終わった雪村展でした。



ブリューゲル「バベルの塔」展 [美術館/博物館]

風邪をひいてゴホゴホやりながらもマスクを装着して美術館3つはしごしてきました。

まずはこちら。

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ブリューゲルの「バベルの塔」です。

最初に展示されている木彫りの聖人像は、衣の質感にハリがあるのが日本の仏像とは違った雰囲気で面白いと思った。
仏像の衣は柔らかさと軽やかさを重視しているようだけれど、この聖人像たちはハリと重厚さを重視している様子。
それぞれに趣があっていいね。

聖カタリナの絵が何枚かあって、どんな人か私はよう知らんのだけれども、女性の聖人で、片手に剣を持って本を読んでいる姿で描かれる。
美しい女性と本と剣という組み合わせがなんともカッコイイ。
特に「枝葉の刺繍の画家」と呼ばれる作者不詳の作品は、緻密に描き込まれた衣装の生地の煌めきが実にすばらしい。
ちなみにセットで描かれる聖バルバラは棕櫚の葉を持っています。

目玉作品のひとつ、ボスの「聖クリストフォロス」は細かなモチーフのひとつひとつがミステリアスで面白い。
実物に顔を近づけてよく見る、ということはできないので、こういうのは図録とかを買ってじっくり見るのがいいのかもしれない。
買わなかったけど。

メインの「バベルの塔」はちっちゃい。
わかってはいたけれどもやっぱりちっちゃい。
ちっちゃいうえにものすごく細密に描かれているので、人だかりだし、遠いし、はっきり言ってよくわからない。
これも本当はべったりと顔を近づけて見たいものだがそれは叶わない。

ちっちゃな実物を見て「ははあ、これか」と気が済んだら、お隣にある映像資料コーナーで3DCGの映像を見ると見どころがよく分かります。
仕上げに実物の斜め後ろに展示されている拡大複製画で細部を確認しましょう。
とてもよくできています。

それと、バベルの塔へ行く前に現れる、塔の部分を拡大プリントした曲面パネルがすごく雰囲気があってよかった。
いよいよバベルだぜ、という期待が高まるし、なんだか自分が絵の中に入り込んだような気分になってとてもいいです。

最後に「バベルの塔」展が熱烈に推しているキモゆるキャラのタラ夫の着ぐるみ(?)をどうぞ。

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GWのDVD [映画]

いまさらですが、連休中に観たDVDのことを。
ネタバレありです。


「街の灯」

サイレント映画もチャップリン映画も初めてです。
この時代の映画とはこういうものだったのだなぁ、という感じ。
話はどうということもないが、ラストのチャップリンの笑顔が素晴らしく、じわっとくる。


「博士の異常な愛情/または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」

なるほど、これは面白い!
冷戦下の核戦争の恐怖を描いたブラックコメディ。
「皆殺し装置」とか、笑えるけど笑えない。
脚本もダレないで一気に引き込まれる。

それぞれの性格が皮肉たっぷりにデフォルメされているので登場人物のキャラが立っていて実に面白い。
カウボーイな爆撃機の機長、狂信的な基地司令官、マッドサイエンティスト、などなど。
どの登場人物も印象的。
ピーター・セラーズがアメリカ大統領、英国軍将校、Dr. ストレンジラブの一人三役を演じているとは気づかなかった。
後でもう一度見直してみたら確かに同じ顔なんだけど、確固としたキャラが立っていて見事に演じ分けられている。
お見事。

よく訓練された優秀な部隊が任務に忠実であろうと奮闘したことが結果的に「皆殺し装置」作動のきっかけとなってしまったというのがあまりにも皮肉すぎて笑うに笑えない。

おすすめです。


「レザボア・ドッグズ」

十数年前に観たような気もするけれどさっぱり覚えていなくて、もしかしたら観てないのかもしれない。
オープニングのおしゃべりシーンがくだらないけどなんかオシャレで、それがいかにもタランティーノって感じで、そのあと黒スーツの5人が歩いていくシーンもめちゃくちゃカッコよくて、おお、そうだよ、タランティーノってこんなだよ、と思ってワクワクして観ていたらその後は、
流血→暴力→流血→死体→皆殺し
という感じで、そうだった、タランティーノってこういうのだった……と後悔した。

観てらんなくて飛ばしたシーンもあるけど、オープニングの5人のシーンはホントにめちゃくちゃカッコイイからここだけ何度も観たい。
それ以外はもういいです。

かつて勤めていた会社のエキセントリックな上司が「レザボア・ドッグズ」の真似だと言って黒スーツに細い黒ネクタイで現れて、こいつ大丈夫かと思ったけど、やっぱり働きすぎて頭おかしくなってたことを思い出した。


「昼下がりの情事」

レザボア・ドッグズの口直しにハッピーなラブストーリーを、と思って観たんだけど、私にはどうも合わなくてかえってイラッとしたというのが正直なところです。
オードリー・ヘプバーンは文句なしにキュートでファッションもすっごく可愛くて、見てるだけで幸せになれるんだけど、こんなに演技が下手だったっけ……?
永遠の少女って感じの役どころも少々うっとうしく、19才の小娘の男遍歴ホラ話を真に受けて嫉妬する百戦錬磨の大富豪プレイボーイおじさまというのもウソくさく、パリなのにみんな英語しゃべってるし、全体的にとても作り物めいたところが気になる映画だった。
どこにでも付いてくるジプシーの楽団は面白い。

ラスト、男遍歴話がウソだとバレていることも知らずに、強がってホラをふき続ける姿は胸キュンというよりは私にとっては滑稽で、結局、汽車に乗せられて最終的にはNYで結婚するようなのだけれど、満足そうな顔で見送る親父さんに「それでいいのか!? 3年したら娘は泣きながら帰って来るぞ!」と言ってやりたかった。

こういう映画は10代のうちに観ておくべきだと痛感した。
そしてみんな大好きビリー・ワイルダーは私には合わないということがわかった。
「アパートの鍵貸します」も良さがわからなかったものなぁ。


「バタフライ・エフェクト」

まあそれなりに面白いんだけど、このくらいのハリウッド映画はごまんとある。
最善の未来を作り出すために何度も過去に戻ってやり直す、というのはSFによくある話だけれど、それだったら私は断然、萩尾望都の「銀の三角」を推すね。






快慶 日本人を魅了した仏のかたち [美術館/博物館]

旅行かたがた、奈良国立博物館で開催中の快慶展へ行ってきました。

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ひたすら仏像が並ぶ、ファンにはたまらない展示です。
気になったものをいくつかご紹介。

「深沙大将立像」
同じ快慶作で、金剛院のものと金剛峯寺の二つがありました。
金剛院の方が小ぶりでややおとなしめ。
筋肉隆々、小粒ですきっぱ気味の歯をむき出しにしている。
腿から膝にかけて両足に象がいて、金剛峯寺の方はさらに髑髏のネックレス、左腕に蛇が巻き付き、腹には人面瘡(?)。
異形の仏様です。
西遊記に出てきたような気もします。

阿弥陀如来立像とセットの菩薩面はかつての使われ方が面白い。
阿弥陀様を台車に載せて、菩薩面を被った人々が従って練り歩いたのだとか。
来迎行列?
なんつーか、こう、日本人ってそういうの好きだよね、という感じがして面白い。

東大寺の地蔵菩薩立像はとてもとても美しいお地蔵様です。
端正なお顔、流れるような衣の曲線、信じられないほど細密な斜めの格子模様。
イケメンというか、美形です。
麗しの仏。

同じく東大寺の「西大門勅額付属八天王像」は仁王と四天王がいかついのに対して、梵天&帝釈天はとても柔和でまるで天女のよう。
装飾もキラキラです。

最後の「第7章 安阿弥様の追求」がわかりやすくて面白かった。
快慶作の阿弥陀様は、無位時代、法橋時代、法眼時代で衣のたるみの表現が違っているらしい。
実際にそれぞれの時代の阿弥陀如来立像が並べられていてとても分かりやすかった。
こういうのは博物館での展示ならではの面白さですね。


ところで、こんなスタンプラリーが開催されてましてね。
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快慶展、阿修羅展は制覇して、残るは上野の運慶展。
これはもう絶対行くので、完全制覇間違いなし!
問題は秋までこの紙をなくさずに持っていられるかどうかです。。。
プレゼントが欲しいというよりは、スタンプを3つ揃えて達成感を味わいたい。
秋の運慶展も楽しみです。



京都・奈良の旅2017 その4 [旅の記録]

【4月23日(日)】

今日は再びの京都です。
京都駅からバスに乗って高雄方面へ。50分くらいで山城高雄に到着です。
バス停後方の石段を降りていくと、きれいな谷川が現れます。

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橋を渡って、今度は石段を登っていきます。
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ひたすら登ります。
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まだまだ登ります。
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ようやく山門が見えてきました。


とても静かで清々しい境内です。
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ふたたび石段を上がっていくと……
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金堂が現れます。
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金堂をお参りした後は名物「かわらけ投げ」っちゅーもんに行ってみましょうか。
予備知識がまったくなかったので売店のご婦人に聞いてみたところ、素焼きの器を谷に向かって投げることで、厄除けになるとのこと。
なにそれ、面白そう、やるやる~~!

するとご婦人がたまたまそこにいたお寺のお兄さんをつかまえて「今からこのお兄ちゃんが手本見せてくれるから」と。
お兄さんはのっそりと奥へ入ると例のかわらけを10枚くらい手にして戻ってきました。
お兄さん、どんだけ厄落とすの!?

かわらけ投げというのはですね、
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こういう素焼きの小さな盃みたいな器をですね、
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この谷へ向かってぶん投げます!


お兄さんはまずこの谷の説明をしてくれたのですが、「ここはキンウンケイと言って……」と聞いた時、とっさに私の頭に浮かんだ字は「金運系」であった。
なにそれ、この辺りに投げると金運で、あっちの方に投げると縁結びとかあるわけ? プププッ、と半笑いで聞いていたら、空海さんとか出てきて、どうやらそういう話じゃないということに気付いた。
後でちゃんとパンフレットを読んだら「錦雲渓」でした。。。
己がいかに欲にまみれているかを痛感いたしました。

さて、かわらけ投げです。
ただの素焼きの器、投げたってひゅうっと落ちるだけでは?と思われるのですが、谷間に上昇気流が発生していて、うまく飛ばすと向かいの山まで飛んでいくこともあるのだとか。
くぼんだ方を下にして、少し斜め下に向かって投げるのがコツだそうです。
まずお兄さんがお手本を見せてくれます。

おおおー、ホントに風に乗って飛んでいくー。

次々と投げるお兄さん。
どれどれ、それでは私も……。

一投目、まったく風を捉えることができず、すぐそこに落ちてしまった。
二投目、不安定にぶれていますがそこそこ飛んでいきます。

後ろから売店のご婦人が「女の人でなかなかそんなには飛ばないよ」と褒めてくれました。
遠くに飛べばいいというものではなく、素焼きが土に還ることで厄落としになるらしいので、飛びの良さは関係ないとのことでしたが、やっぱりちょっと嬉しい。
とっても楽しかったです、とお礼を言ってその場を後にしました。


山門まで登ってきた石段を降りて、川に沿って歩いて行きましょう。
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ちょっとしたハイキング気分でとっても気持ちいい。

10分ほどで西明寺に到着です。
こじんまりとした可愛らしいお寺。
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参拝料の割にはさほど見るものはない。

謎の馬くらい?
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お次は高山寺へ向かいますが、ちょっとその前に腹ごしらえ。
途中でこじゃれたお店を見つけたのでお蕎麦を食べていきましょう。

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こんな爽やかな景色を眺めながら、瓦そばっちゅーものをいただきました。

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熱した瓦の上に茶そば、錦糸卵、牛肉、ネギ、ノリが乗っています。
レモンや紅葉おろしで味に変化をつけながらどうぞ。
これがうまかった!
瓦に触れている部分のお蕎麦がカリカリしているのがアクセントになってまた良し。
今回の旅の食事ではこれが一番うまかった。

さて、高山寺へ向かいましょうか。
今回の旅のきっかけその2はこの高山寺です。
河合隼雄の「明恵 夢を生きる」を読んで、明恵上人が住まわれたこの高山寺へ行ってみたいと思っていたのでした。

こちらもやはり石段を登った山の上にあります。
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参道を通って金堂へお参りしましょう。
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この金堂の建っている場所はとても空気の流れが気持ちいい場所でした。
清々しい気持ちになります。
金堂とか本殿の建っている場所というのはやはりそういう場所が選ばれているのでしょうね。

境内は参拝自由ですが、石水院は参拝料800円が必要。
この価格設定はちょっとぼったくり感がありますが、国宝の維持にお金が必要なのでしょう、そうでしょう。

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かの有名な鳥獣戯画が売りですが、別の巻は上野の博物館でも見られたと記憶する。
明恵上人愛玩と伝えられる木彫りの子犬像は一見の価値あり。
小首を傾げた姿が愛らしく、こんなのが傍らにあったらさぞや心が和むだろうと思われる。

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お庭もきれいでした。


今回の旅はこれまで。
お疲れ様でしたー。



京都・奈良の旅2017 その3 [旅の記録]

さあ、まだまだ行きますよ。
お次は東大寺。
今回は大仏殿と戒壇堂はスルーして、バスに乗って山の上の二月堂、三月堂方面へ。

バスを降りるとすぐにあるのが手向山八幡宮です。
こじんまりとしていますが、とても気持ちのいい境内です。

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楼門が美しい。

こちらの神社の神紋は「向かい鳩」です。
なんと、こんなに可愛い!
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紙製の絵馬は200円とお手頃だったので、思わず奉納。

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灯籠にも鳩、鳩、ハート。


はい、どんどんいきますよ。
二月堂はお水取りで有名ですね。
お堂の中には入れませんが、舞台から奈良の街を一望できます。

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この芝生のところにお水取りの参拝客がひしめき合うのだよね。

続いて法華堂(三月堂)へ。
参拝客が少なくて静かに仏様と向き合えるお堂です。
すっかり忘れていましたが、10年前に訪れたことを、お堂の中の空気で思い出しました。
ちょっと薄暗くて、静かで、大きな仏様がずうんと立ち並ぶ。
天平時代の古い仏様です。
畳敷きの腰掛もあって、ゆったりとした気持ちでぼんやりと仏様を眺めることができます。
その前に合掌礼拝をお忘れなく。

このお堂自体も国宝に指定されています。
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屋根が少し変わった形になっているのがお分かりになるでしょうか。
左側の三角部分が古い天平時代のもので、鎌倉時代に右の建物と屋根をつなげて一体化したそうです。


だいぶあちこち回りましたが、まだまだ時間があります。
再びバスに乗って春日大社へ。
ここはやはり丹塗りの朱色が外国人受けするのか、多くの観光客が訪れています。

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灯籠の間から顔をのぞかせる小鹿が愛らしい。

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丹塗りの柱と灯籠の波。Oh, ジャパン!

御蓋山の山頂、浮雲峰は神が降り立ったと伝えられる霊峰。そこから本殿、平城宮跡大極殿に続く尾根線上に遥拝所が設けられています。
おおー、パワースポットライン。
浴びとけ浴びとけ。

参拝ルートの中には「藤浪之屋」という建物があって、建物自体も重要文化財なのですが、この中を真っ暗にして火(電気ですが)を灯した燈籠が暗闇に浮かぶ、幽玄の美を感じられるスポットとなっております。
壁は鏡張りなので無限の燈籠の灯が揺らめく。オー、ビューティホー!
萬燈籠という神事を感じていただこうという趣向らしいですが、なかなか観光客の心をつかむのが上手いです、春日大社さん。

せっかくなので国宝殿も観ていきましょうか。
こちらの目玉はなんといっても国宝の鎧4領そろい踏み。
中でも赤糸威大鎧(竹虎雀飾)と、同じく赤糸威大鎧(梅鶯飾)の美しさったらなかったね。
金物の飾りの精密なこと!
精密すぎてよくわからない!

他にも防具などが展示されていて、昔の武者はこんなもんを身につけて命のやりとりしてたんだから大したもんだよなぁ、こういう防具の紐を締めて送り出す奥さんの心中はどんなもんだったのか、しかしそれを顔に出さないのが武家の妻だったりするのか、いやそもそも女は防具とか触ってはいけなかったりするのか、などなど、その時代に思いを馳せてみました。

国宝殿の隣にはこじゃれたカフェが併設されていて、こじゃれたソフトクリームとかこじゃれたパンケーキとかが楽しめます。

私はこれ。
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商売が本当に上手です、春日大社さん。


本日の観光はここまで。
ホテルに帰って休みましょう。
夕食はからあげ定食。関西人はよく関東の料理は味が濃いと馬鹿にするが、このからあげは私が普段食べているからあげよりも断然しょっぱかったです。

明日は京都へ移動します。
また会おう、せんとくん!
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京都・奈良の旅2017 その2 [旅の記録]

【4月22日(土)】

本日は奈良公園周辺を観光しますよ。
天気も良くて混みそうだから早めに出発。
9時前には奈良公園に到着。

まず目に入るのはやっぱり鹿。

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あ、間違えた、これはしかまろくんだ。

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やる気のないお顔。


まずは興福寺へ。

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この五重塔は本当に美しい。惚れ惚れするようなお姿です。

知らないで行ったのですが、北円堂は春の特別開扉の初日!
もちろんお参りします!

ここは運慶作の弥勒さまをはじめ、かの有名な無著・世親像、四天王立像と国宝がズラリ。
すすすすばらしい。
これよ、私はこういうのが見たかったのよ~、と顔には出ないが大興奮。

ぐるりと回って近くから素晴らしいお姿を拝めますが、やはり真正面から拝んだ構図が最高です。
正面にご本尊の弥勒さま、両脇侍の菩薩、奥の左右に無著・世親。
それらの像が無言でこちらを見つめます。
四天王はちょうど隠れている。
完璧な構図が説得力のある美しさ。完成された世界を感じます。
うーん、すごい。
午前中だったので、東の扉から入る日の光を受ける無著像が美しかったなぁ。
四天王は右手で「よっ」という感じでトレイを持つような恰好の多聞天がいい。
しつこく何周もしてから外に出ました。

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ご参考までに、チケット裏の配置図をどうぞ。


続いては興福寺といえばこれ、阿修羅 -天平乾漆群像展-です。
こちらも春の特別公開中。
稼ぎ頭の阿修羅像をはじめとして国宝・重文がずらり勢ぞろい。壮観です。
それぞれ、一体だけでも人を呼べるようなお宝が惜しげもなく並べられているのはさすが奈良の名刹。
東京の博物館に連れてきたら人だかりができるに違いない、あの仁王像が奥の方にさりげなく配置されているんだもの。
なんて贅沢なんでしょう!
仁王像、八部衆、天燈鬼・龍燈鬼あたりは上野の博物館でも拝んだことがありますが、いいものは何度見てもいいものだし、こうしてお堂に並んでいるのもまた違った雰囲気でいいです。

引き続き東金堂へ。
こちらもまた国宝・重文の仏様が所狭しと並べられています。
だんだん有難味が薄れてくるのがおそろしい……。
私はやっぱり十二神将像が好きです。
あの有名な仏頭がよこちょの方に「とりあえず」な感じで置かれているのが印象的でした。
もともとこの東金堂のご本尊だったそうですが、色々あって現在は頭のみとなり、国宝館の改修工事の間はここに安置されるとのこと。

一体だけでも東京の特別展の目玉になるようなお宝が当たり前のように並ぶ。
興福寺おそるべし。


お次は奈良国立博物館へ。
ここで開催中の快慶展が今回の旅のきっかけです。
これに関しては「美術館/博物館」カテゴリーで別記事にしましょうかね。

快慶 日本人を魅了した仏のかたち


朝から歩き回ってだいぶ足も疲れてきたし、地下のレストランでカレーを食べて一休み。
展示室内が寒かったので外の方が温かそうだとあえてテラス席にしたら、松の花粉がすごかった。
ばふっと煙を吐くように花粉が飛ぶ。
拭いても拭いても黄色くなる。
店員さんの忠告を素直に聞いておけばよかったワイ。。。


快慶展のチケットで入れるということなので、なら仏像館も見ていきましょう。
こちらも国宝・重文がズラリ。
もはや感覚がマヒしてくる。

そうそう、室生寺で会えなかった十二神将の未さんと辰さんにここで会えました。
辰さんに駆け寄って「はぁ~、かっこいい……」とうっとり眺めている女性が印象的でした。
確かに凛々しいお姿です。
どうしたもんかと思案気な未さんも可愛かった。


先はまだまだ長いのでその3へ続く。


京都・奈良の旅2017 その1 [旅の記録]

2泊3日で京都・奈良へ行ってきました。

【4月21日(金)】

前日夜からウツの波が来ていて、空模様もなんだかどんよりしているし、隣の席の男性のいびきはうるさいし、イマイチ盛り上がらないまま11時過ぎに京都着。

電車を乗り継いで、まずは松尾大社へ。
酒造りの神様が祀られているそうです。

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酒樽がたくさん並んでいます。

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撫でると長寿に恵まれるということなので、とりあえずナデナデしておきました。

この神社には相生の松(の根本だけ残ったもの)があって、良縁祈願などの絵馬がたくさんかかっていて、見るともなしにそれらを眺めていたら、思いがけず隣町の見知らぬ人の絵馬を発見してしまった。
これも何かのご縁。願い事かなうといいですね、と祈っておきました。

時間が迫っていたので慌ただしく松尾大社を後にしてバス停へ向かいます。
バスを待っていたら外国人観光客からエクスキューズミーと声を掛けられた。
どうやら目的地は同じらしい。このバス停ですよ、と答えて、つたない英語でしばしおしゃべり。
フランスから来た若いカップルで、京都に2日滞在して、明日は東京へ行くということでした。
男性の方は英語がかなり達者なようで、達者すぎて私にはようわからんかった。

さて、バスに乗り込んで、次の目的地は西芳寺、通称苔寺と呼ばれる、苔むしたお庭が有名なお寺です。
このお庭を鑑賞するためには数々の試練を乗り越える必要があります。
まず第一の関門が、参拝したい日の1週間前までに往復はがきで申し込みをしないといけないこと。
私のように天気予報を睨みながらギリギリに出発を決める人間にはなかなかの関門です。
第二の関門は、お庭を鑑賞する前に般若心経の写経と読経を行わなければならないこと。
これは私にとっては願ってもないことです。
第三の関門は、3000円という参拝料の高さ。
興味本位の観光客お断りという匂いがプンプンしてきます。
そしておまけに電話の応対が冷たい。
すでに予約枠が埋まっているのか、今現在なら空いているのかだけでも教えて欲しいと問い合わせたところ、葉書を送れの一点張り。
しかし参拝時間を教えてもらえたのはとても助かった。

これらの試練を乗り越えられる者のみに送られる、参拝案内の返信はがきがこちら。

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時間にならないと入れてくれないのかと思ってギリギリに行ったのですが、すでにたくさんの方が席について写経を始めていました。
席はけっこうたくさんあって、100人以上入れるんじゃないかと思う。
椅子席は一部で、大部分は床に経机です。正座に慣れない人にはつらかろう。
席についたら各自写経開始。薄く印刷された文字の上をなぞり書きします。
途中でお坊さんと一緒に般若心経を3回唱えて、再び写経に戻る。

はじめの頃こそ一文字一文字心を込めて丁寧に書いていたものの、般若心経276文字、そう簡単に終わるもんではない。
このペースでは日が暮れる、とだんだん雑になっていきます。
書いても書いても終わらぬ般若心経。
途中で、「色々とご都合もおありでしょうから、無理な方は最後まで書き上げなくても結構です」という案内があったものの、途中で席を立つ人はほとんどいない。
こうなったら私も意地で書き終えたるワイと決心し、書きゃいいんだろ書きゃ、という荒々しい気持ちでお経と向き合う。
書きながら、前のカップルは女性の方がかなり年配に見えるが恋人同士なんだろうか、それとも仲の良い母と息子なのだろうか、なんか男性の方が飽きてストレッチ始まっちゃって目障りなんですけどこの席失敗したな、あのフランス人のカップル漢字なんてわけわからないだろうに頑張ってるな、……といったような雑念が次々と浮かんできて、この雑念と向き合った果てに悟りがあるのだ、と思ったりして、最後の方はかなりやっつけ仕事で書き上げた。
最後に願い事と住所、氏名を書いて、ご本尊にお供えして終了。

お勤めを終えてお庭の鑑賞へ参ります。

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名物の苔はまだちょっと乾燥気味。。。
やはり一番美しいのは梅雨の時期ですかね。

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しかし見事な庭であることに変わりはない。

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苔むした大木。かっこいい。


お庭の鑑賞を終えて帰ろうとしたところで、おじちゃんに写真撮影を頼まれた。
あなたも撮ってあげると言われて、別に自分は映らんでもいいのだけれど、せっかくの申し出を断るのも失礼かと、カメラを渡して撮ってもらった。
後で見たら実年齢より10才老けた女がそこにいた。
オシャレって大事だなと思った。


続いてはすぐ近くの鈴虫寺へ参ります。
苔寺とは対照的な、来るもの拒まぬ商売上手なお寺さんです。
参拝料500円を払うと、お茶とお菓子をいただきながらお坊さんのお説法……というか漫談を聞くことができます。
間の取り方とかもはや芸人の域です。見事によく喋ります。30分くらい喋り続けます。すごい。
最後にお守りを買って帰ります。ほとんどの人はきっとこれが目的。

20年前に来た時はひとつのお守りで家族やお友達の分もお願いできると言っていた。
ただし、一人につき願い事はひとつだけ。
10年前に来た時はひとつのお守りで一人分だけ、家族やお友達の分は別のお守りを買ってね、に変わっていた。
そして今回、参拝料に含まれていた(と記憶する)お守り代は別途300円に変わっていた。

見事である、鈴虫寺。
でもなんだかんだ言ってまた行っちゃうワタクシ。


最後はこれまた近くにある竹の寺地蔵院へ。
一休さん縁のこじんまりとした静かなお寺です。一言で言うと地味です。

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苔の状態が苔寺より良いように見えるのは気のせいでしょうか。

改修工事中ということもあってか、はっきり言って見るほどのものは特にありません。
細川の殿様が建立したお寺ということで、子孫の元首相の筆による襖絵が特別公開されていますが、特にファンでもなんでもない人が見たところでどうということもありませんでした。

本日の観光はこれまで。
宿泊先の奈良へ移動して、夕食にとんこつラーメンを食べました。イマイチでした。

2日目へ続く。


ドラマ「この世にたやすい仕事はない」 [つぶやき]

津村記久子の「この世にたやすい仕事はない」がNHKでドラマ化されるってんで、どんなもんかと見てみました。
一言で言うと、津村記久子っていうか、TVドラマでした。

映画にしろドラマにしろ、原作を忠実に再現する必要はないから、コレはコレということで構やしないんだけど、私は津村記久子が好きなんであってTVドラマが好きなわけではないので、たぶんもう見ないだろうなぁと思う。

原作では36才のおそらく地味でたぶん眼鏡をかけている独身女性(男の影が一切ない)が主人公だったが、ドラマでは28才のカワイコチャン(男と同棲中)が主人公。
津村臭、限りなくゼロ。

お仕事の内容は原作の要素を活かしつつ、かなり脚色しています。
原作は原作、ドラマはドラマ。別物と思った方がいいでしょう。

以下、余談。

録画したこのドラマの1、2話を見た頃に、ちょうど木嶋佳苗の死刑確定がニュースになっていた。
週刊誌の見出し広告で、この人が獄中で2回も結婚しているということを知り、なにそれ、どういうこと!? とネットで検索してみたら、声がものすごく可愛いとか、立ち居振る舞いが優雅で上品とか、すごく優しいとか、料理がめちゃくちゃ上手いとか、言葉の選び方が巧妙とか、色々出てはきたものの、実物を見たことはないし、なんとなくイメージわかないなぁ、と思っていた。

そんな時である。
ドラマの1、2話に登場するミステリアスな先輩、江里口さんを演じるアジアン馬場園がものすごくイメージに重なった。
主人公を演じる真野恵里菜の方が断然スタイルもいいし可愛いんだけど、私が男だったら馬場園を選ぶね。
役柄というのもあるだろうけれど、「私デブだし」みたいな卑屈さをまったく感じさせず、むしろメイクもファッションもピンクでガーリーで最大限に女を楽しんでいる。
なんか受け入れてくれそうな感じ。

たぶん、木嶋佳苗もこういう雰囲気の女性なんでしょうねぇ。