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ばらの騎士 [オペラ]

METライブビューイング「薔薇の騎士」を観てきました。

平日昼間にも関わらずかなりお客さんが入っています。
これは土日は混んでいたでしょうね。

青年将校オクタヴィアンを演じるのはメゾソプラノの女性歌手なのですね。
女性歌手が男性を演じて、その男性が劇中で女性を演じるという複雑さ。
歌舞伎の毛谷村の逆バージョンですね。

ルネ・フレミング演じる元帥婦人の威厳と存在感が圧倒的。
迫りくる老い、止められない時間。
今は自分に夢中の年下の恋人もいずれは若い娘のもとへ去ってしまう予感と覚悟。
私に言わせりゃ、まだ32歳だけどな。

元帥婦人の従兄のオックス男爵は粗野で下品な鼻持ちならない男なのだけれど、演出の妙もあってか、だんだんと愛すべきおバカさんに思えてくるから不思議。

結局、青年将校オクタヴィアンは若くて美しい娘ゾフィーのもとへ去ってしまう。
「男は皆おなじ。悲しむのはいつも女なのよ」
というような元帥婦人の独白から推察するに、オクタヴィアンもいずれおじさんになったらゾフィーより若い娘に走るんじゃないの~なんてひねた考えを抱いてしまいます。

やっぱり私は、愛がどうだとか、君しか見えないとか、そんなことばっかり歌い上げるオペラはあんまり好みではないようです。

来シーズンは大好きな「魔笛」をやるようで、とても楽しみ!




椿姫 [オペラ]

秩父宮でサンウルブズの今季初勝利に酔いしれた後、東銀座へ移動してMETライブビューイングで「椿姫」を観ました。

大変有名な作品でおそらく人気も高いと思われますが、私には正直退屈だった。
不治の病に侵された美女が真実の愛がどうだとか愛の犠牲がどうだとか朗々と歌い上げて結局死んじゃう話。
……とまとめると身も蓋もないけれど、ホントに8割方は愛がどうだこうだ言ってるだけなんだもの。

衣裳も舞台装置もシンプルかつモダーンな演出で、それによって人物像がくっきりと浮かび上がるということらしいのだが、オペラ初心者の私にはただの地味な舞台であった。
見慣れた方には斬新で良かったのかもしれん。

面白かったのはヴィオレッタとアルフレードが別れた後のパーティの場面。
集まった客はみんな大きな仮面をつけて騒いでいるんだけど、その仮面が青々とした髭剃り跡のある椿姫の顔。
刺青の入ったマッチョな男がこの仮面をつけて、ヴィオレッタと同じ赤いドレスを着て、しなを作って踊る。
ちょっと目が離せなかったよ。

歌手の力量の良し悪しは私にはわからないのだけれど、ビジュアルに無理がなかったのは良かった。
特にアルフレード役はいかにも世間知らずで誠実なボンボンという感じだったし、その父も押し出しのいい紳士でかっこよかった。

オペラ歌手にとって第一は声だろうけれど、容姿ってのはどのくらいまで求められるものなんでしょうねぇ?





ナブッコ [オペラ]

METライブビューイングの「ナブッコ」を観てきました。

バビロン捕囚を題材にしたヴェルディの出世作です。

バビロニアの王ナブッコ。
王の姉娘アビガイッレ。
王の妹娘フェネーナ。

オペラの王様(?)プラシド・ドミンゴ演じるタイトル・ロールのナブッコ王が言うまでもなく主人公ですが、姉娘のアビガイッレ(何度見ても覚えられない)の方が存在感があったように思う。

姉娘アビガイッレは女戦士のような格好で登場するのがまずカッコイイ。
しかし好きな男は妹にとられ、実は奴隷女の娘という出自を持つ。
そりゃあひねくれたくもなるよなぁ。
純粋純真誠実な役よりも、こういう鬱屈を抱えて自覚的に悪になる役に心惹かれます。

ちなみに姉娘は丸くて、妹娘はまん丸です。(オペラ歌手をそういう風にいってはいけません)

イタリア第二の国歌とも言われる有名な合唱曲「ゆけわが想いよ、黄金の翼にのって」は、CDで聞いた時には「ふうん、こういう曲なんだ」くらいにしか思わなかったのですが、オペラの舞台の一部として聞くと、とても美しい!
舞台に並ぶたくさんの疲れ果てたヘブライ人たちが、あえて表情や動きをつけずに心からあふれる故郷への想いを歌います。
そのあたりの心情に共感したわけではないけれど、とにかくメロディが美しくて、若隠居さんちょっと涙でちゃったヨ。

一度歌い終わって満場の拍手を受けて、同じ曲を再び歌ってくれます。
とても美しいのに短い曲なので、あっという間に終わってしまって物足りないと感じたため、とても嬉しかった。
この2回歌うというのはお約束なのかしら?

「ゆけわが想いよ、黄金の翼にのって」ってタイトルがまたいいよなぁ。
生の舞台で聞いたらもっといいんだろうなぁ。

以来、うろ覚えのメロディを鼻歌で歌っています。






プラハ国立歌劇場「魔笛」 [オペラ]

プラハ国立歌劇場の「魔笛」を観てきました。

東京まで行って高いチケット代を払わないと観られないと思っていたのですが、
なんと地元のホールでやるじゃありませんか!
そりゃあ、オペラ専用の立派なホールじゃないし、私を含めて観客は素人ばっかりだけど、
本格的なオペラが地元で観られて、しかもチケット代がリーズナブルってすばらしい。

「魔笛」はMETライブビューイングで観たことがありますが、生で観るのは初めて。
ファンタジックなストーリーや楽しい音楽で大好きな作品です。

オーケストラの音の響きを楽しむにはあまり前の方ではない方がいいらしいですが、オペラは演劇的要素もありますから、前の方で観るのもアリ。
今回、私は4列目の席だったので、歌手の皆さんの表情までよく見えてすごく楽しかったです。

「魔笛」の目玉と言えば、それはもう言うまでもなく夜の女王のアリアです。
超絶技巧のコロラトゥーラを披露するのはこの役の最多出演記録を持つエリカ・ミクローシャ。
これ、人間の生の声なんだよねぇ?
ううーん、すごい。圧倒されちゃう。
お見事。

わき道に逸れてちょっとツボだったのが、夜の女王につき従う二人の青年。
あらやだ、イケメンじゃないの。
いや、実際にイケメンかどうかは正直よくわからないんだけど、ポーズがイチイチイケメンで面白い。
スカした衣装にステッキを持って、キメポーズ。
イチイチかっこよくて見ていて楽しいです。
この二人は歌わないんだけどねー。

あと好きなのは、夜の女王の3人の侍女。
衣装が華やかだし、3人でピーチクパーチクおしゃべりしているような賑やかな歌が楽しい。

タミーノを導く3人の童子も可愛くて好き。
綺麗で優しくて賢い男の子たち、という設定。
実際に綺麗な方々が演じていてイメージ台無しにならなくてとてもよろしい。
たぶん若い女性が演じているんだと思うんだけど、ウィーン少年合唱団みたいな感じがしていいです。
動きもカワイイのよ。

そしてやっぱり好きなのはパパゲーノ!
「魔笛」を観た人はきっとみんな好きになっちゃうと思う。
陽気でおしゃべりな憎めない奴です。
このパパゲーノとパパゲーナの二重唱は本当に楽しい!
パパパパパパゲーノ♪

私はオペラはさっぱり疎いので、良いとか悪いとかは分からないですが、少なくとも私はすごく楽しめました。
すばらしかったわー。

オペラはチケットが高いけど、たまには観に行きたいなーと思ったのでした。




タイス [オペラ]

METライブビューイングで「タイス」を観て来た。

すばらしい!
歌手も、オーケストラも、衣装も、舞台装置も、すべてすばらしい!
こういうのはやっぱり生で観てみたいなーと思う。

タイス役のフレミングは美人でスタイルもいい。
アタナエル役のハンプソンも美男子。
こういう美形カップルだと、観ていても役との違和感がなくてすっと入っていけるのがいいね。

タイスの豪奢で手の込んだ髪型もいいし、衣装がまたすばらしい!
さまざまなドレスに着替えるけれど、どれも美しくて、またその時のタイスの心情や状況などにぴったりなのです。
こんなドレスが着られるなら私もオペラ歌手になればよかったなーと思いました。
なれるなれないは別の問題です。

有名なタイスの瞑想曲は、こうして改めて聞くと非常に美しいメロディだなぁと聞き入ってしまいます。
瞑想曲以外も、マスネの音楽はどれもとっても美しい。
タイスのCDが欲しくなってしまった。

話の筋もドラマティック。
砂漠で信仰に生きるアタナエルは都を堕落から救うために、その元凶である遊女タイスを回心させようとする。
タイスは神父様の言葉を聞いて一緒に修道院へ行くのだけれど、アタナエルはタイスの魅力に取り憑かれてしまう。
アタナエルは信仰を捨ててタイスに愛を告げるけれど、タイスは信仰の中で神に召されていく。
そんな話。

最後、死に行くタイスにアタナエルが必死に愛を告げるけれど、タイスにはすでに神の国が見えている。
天が開いて天使様が見えるとか、聖者の方々もいらっしゃるとか、みんなお花を持っているとか。
これはまさしく臨死体験です。
最後、タイスは目を見開いて「神様が見える」と言って息絶えます。
この時、私はものすごい恐怖を感じて鳥肌が立った。
この恐怖が何から来るものなのかよく分からない。
歌手の迫真の演技によってまさにそこに死を見て、死に対する本能的な恐怖が発動したものなのか。
狂気の人を前にした時の恐怖なのか。
なぜか怖くなって背中がゾクゾクした。

この最後の恐怖感とともによく分からないまま終わった。
よく分からないけど、とにかくすごかったな、と。
いいもの観ました。





サロメ [オペラ]

METライブビューイングで「サロメ」を観て来た。

ワイルドの戯曲を以前に読んだことがあって、一度舞台でも観てみたいと思っていた。
結論から言うと、残念ながら私の好みではなかった。
お肉タプタプのおばさまを見て、妖しく美しく若い娘だと思うためには、
肥えたおじさまを見て、やつれても美しく若い聖者だと思うためには、
偉大なる想像力とオペラへの愛が必要だと痛感した。

歌舞伎のあの厚化粧と衣装って、そういう点では便利だよね。




連隊の娘 [オペラ]

昨夜はオペラを観て来た。
といっても、もちろん生ではなくて、東劇でやってるMETライブビューイングですけど。
メトロポリタンのオペラを録画して字幕をつけて配信するというもの。
そりゃあ生の迫力にはかなわないだろうけど、私みたいにオペラに興味はあるもののチケットに2、3万も出す気はない人には丁度いい。

「連隊の娘」という喜劇。
フランス軍の連隊に拾われて育てられた赤ん坊が成長して恋をして、実はその正体は・・・というお話。

ナタリー・デセイはオペラ音痴の私ですら知っているソプラノ歌手。
必殺技はコロラトゥーラ。
テノールのフアン・ディエゴ・フローレスは「セヴィリャの理髪師」の伯爵役でも観たことがある。
この人の声は気持ちが良い。
上手いとか下手とかは私には分からないけれど、聞いていてただ心地良い。
それってスターには一番必要なものなんじゃないかしら。

侯爵夫人の執事役が鯉昇師匠にそっくりでびっくり。
いるんだね、西洋人にもああいう顔が。
オペラ界の鯉昇師匠と命名しました。
マクラが上手いに違いない。




エウゲニ・オネーギン [オペラ]

METライブビューイングでエウゲニ・オネーギンを観てきました。
あらすじを読んでもあまり観たいと思わなかったこれを、ゴールデンウィーク真っ最中にわざわざ観に行こうと思ったのは、ひとえにオネーギン役のホロストフスキーを観たかったから。
配役の顔写真を見て、「なんだこいつは!?」と。
なんと説明したら良いのか。
とても難しいのですが。
とりあえずまずはいい男です。かっこいいです。美男子です。
それからセクシー。
このセクシーというのがまた説明しづらくて。
即物的なセックスアピールむんむんな感じではなくて、紳士っぽくてでもちょっと危険な香りがして、という、箱入り娘や淑女が夢中になってしまう様な感じ。
そして何よりその髪の色。
限りなく白に近いプラチナブロンド。
ていうか、ほぼ白?
白髪というのは一般に老けの象徴だけれど、この人は逆にセクシーさの象徴になる。
すげーです。
歌手の説明文には「カリスマ性を持つホロストフスキー」と。
納得です。白髪をここまで武器にできる人って見たことないです。
また体格がいい。
背が高くて上半身ががっしりしてる。デブではない。
それでもって声も良ければそりゃもうスターにならずに何になるってなもんですよ。

ところであの魔法の白髪は地毛なんでしょうか染めてる(抜いてる?)んでしょうか。
根元まで白いから、人工だとしたら結構頻繁に手入れしなくちゃいけなくて結構髪痛みそうだよね。
地毛だとしたらもうなんていうか神に選ばれし人だよね。

舞台全体は別にどってことなかったです。
ごめんなさい。




セヴィリャの理髪師 [オペラ]

銀座ブロッサムでMETライブビューイングのセヴィリャの理髪師を観てきました。
ニューヨークのメトロポリタン歌劇場の舞台をそのまま録画して映画みたいに上映するものです。

オペラも観てみると結構面白い。
もちろん舞台にもよるだろうけど。
私がオペラを観るのはこれで3回目。といっても、生で観たのは1回しかありません。
それは私が国立劇場でバイトをしていた頃、余ったからと貰った新国立劇場のチケットでした。
別劇場の一介のバイト風情にチケットが回って来るくらいだから、よほど人気がなかったわけです。
だって千秋楽の1階席だよ。
で、それが内容もよく思い出せない程度のもので、まあ一度オペラっちゅーものを観れて良かったな、くらいのものでした。

それ以来オペラには近づかなかったのですが、METライブビューイングの魔笛が面白かったという話を聞いて、アンコール上演に行ってみたのが二回目。これが面白かった。
魔笛と聞くと、なんだか呪いの魔笛みたいなおどろおどろしいイメージがありますが、実際はおとぎ話みたいな話です。
英語に訳すとMagic flute。ああ、なんだ。魔法の笛ね。
有名な夜の女王のアリアやパパゲーノの歌が聞けてとてもとても面白かった。

それでもって、よーし、他のも観てみよう、と行ったのが、今日のセヴィリャの理髪師。
これもなかなか面白かったです。
ドタバタ喜劇。
ヒロインのロジーナを演じたジョイス・ディドナートはオペラ界のキャメロン・ディアスと勝手に命名しました。
高い頬から口にかけてがとても似ている。
笑ったり口を開いたりする時にアヒルみたいにちょっと唇がとんがるのがとても似ている。
そしてハリウッドの美乳女王キャメロン並にお胸も素敵でした。
歌の技量についてはよくわかりません。
私からみたらオペラ歌手はみんなすごいです。

ロジーナに恋する伯爵は、音楽教師に変装した姿が一番素敵でした。
インチキくさい扮装に、ステップを踏む様なおかしな歩き方。
何より、いかにもうさんくさい黒縁のメガネ。
素敵。一番素敵。
私ってもしかしてメガネフェチなんだろうか。

いつも歌舞伎ばっかり観ている私にとって、演出でまったく別の舞台になるオペラはとても新鮮に感じられます。
オペラを観ると、演出家の仕事の偉大さをしみじみと感じるのでした。

ところで、伯爵はあんなに強い権力を持っているのなら、なんのかんのと策を弄したりしないで、ロジーナ本人の了承も得ていることだし、さっさと後見人の叔父からロジーナを奪ってしまえばいいんじゃないかと思ったのですが、きっとそんなことを疑問に思ってはいけないのでしょうね。はい、すみません。




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