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ライフ・イズ・ビューティフル [映画]

世間では泣ける映画上位にランクインする「ライフ・イズ・ビューティフル」。
さあ、ストレスを涙で洗い流そう、とはりきって観たら、いやあびっくり!

この映画が大好きな方、ネタバレが困る方は、ここから先読まないことをお勧めします。



そもそも私はよく喋る調子のいい男が好きではない。
いくら「楽しくて優しい嘘」であっても、嘘をつくのが上手い人間は信用できない。
そのため、始めから主人公にイラッとしながら観ていた。

主人公はドーラという美しいお嬢さんに恋をする。
ドーラはお金持ちのお嬢様で、小学校教師。
……この時代、お金持ちのお嬢様が小学校教師なんかするかなぁ??
いや、知らんけども。私はこの時代にイタリアに住んでたことないから知らんけれども。

婚約者からドーラを略奪して結婚。可愛い男の子もできました。
幸せな一家でしたが、ファシズムの闇が忍び寄ってきます。
突然、主人公と息子はユダヤ人であるという理由で強制収容所へ連行される。
ドーラも後を追って収容所へ。
息子を心配させないために、主人公は必死に嘘をつきます。
「これから遠足へ行くんだ。行く先は秘密だよ。その方が楽しいだろ?」
収容所へ到着して、主人公は言います。
「これはゲームなんだ。1000点とって一番になったら戦車をもらえるんだ。すごいだろ?」

規則を説明するから分かる奴は通訳しろ、というドイツ兵に、ドイツ語がわからない主人公はそれを買って出る。
そして身振り手振りを真似しながら、息子に対してゲームのルールを説明します。
ママに会いたいと言わないこと。泣かないこと。……などなど。

まあね、これはこれで映画のシーンとしては楽しいかもしれませんよ。
でもねー、無理ありすぎでしょ。
いくらフィクションだからって、ここまでウソくさいと面白いとは思えません。
さすがに気付くでしょ、「アホなドイツ兵」だってさ。

主人公は息子をだまし続け、ドイツ兵に見つからないように隠し続けます。
…そういうことも、もしかしたら、あったかもしれない。
でもねー、私がいくつかの本やマンガで読んだ強制収容所は、4,5歳の男の子を匿い続けることができるような生易しい場所ではなかったですよ。
そもそも、収容された時点で、子供と大人は隔離されるんじゃないかなぁ。

少ない食糧で強制労働させられ、やせ細っていく大人たちを見て、いくら子供でもゲームじゃないってことは分かるはず。
子供って大人が思っている以上に色んなことを敏感に感じ取っています。
この歳の男の子が気付かないはずがない。
これはあまりにも子供をバカにしている。

さらにはドイツ人をもバカにしている。
子供が一人紛れこんでいて、気付かないわけないでしょー。
いくら「アホなドイツ人」であっても。
「あの時代のナチスドイツ兵」をバカにしているのであって、現在のドイツ人をバカにしているつもりはない、って言うかも知れないけど、ドイツ人が見たら気を悪くすると思うなぁ。
あまりにも見え見えなんだよ。
賢いユダヤ人 vs アホなドイツ兵 っていう対比がさぁ。

ついでに言うと、ドイツ軍のマイクを通して、収容所内にいるはずのドーラに向かって
「こんにちは、お姫様」
だの
「ママー」
だの流したら、おそらく犯人を見付けるまで囚人たちを殺し続けますよ、あのナチスドイツ軍は。
そういう場所だったはずですよ。
あまりにもファンタジーすぎる。
これは逆に悲劇に襲われたユダヤ人に対する冒涜にもなるんじゃないか。

そんなこんなで戦争の終わりが近づき、ドイツ軍は証拠等を片付けて逃走を図る。
主人公は息子を隠して「誰もいなくなるまでここに隠れているんだよ。静かになるまで絶対に出てきてはいけない」と言い聞かせて、ドーラを探しに行きます。
ところが運悪くドイツ兵に見つかってしまい、銃殺。

ドイツ兵が去り、囚人たちも消えた静かな収容所で、息子は隠れ場所から出てきます。
向こうから現れたのはピッカピカの戦車。
その中から栄養と自信に充ち溢れた若い兵士が顔を出します。
「Hi, boy! 戦車に乗るかい☆」
出たー、「正義のアメリカ」だ~。

戦車に乗せてもらい、ニッコニコの息子。
親父はいいのか~。
そして移動する元囚人たちの列の中からママを発見。
再会に歓喜する母子二人。
親父はいいのか~。

「父は僕に命を捧げてくれたのだ」
と最後にナレーションが入ってもねぇ……
泣けねーよなぁ……。

人々が一体どこで泣くのかさっぱり分かりません。
ひじょーに残念です。

ベタなお約束たっぷりの「フラガール」ではわかっていても泣けたんだけどなぁ。
おかしいなぁ。


青いパパイヤの香り [映画]

カンボジアに行って来て、なんだか東南アジアが恋しくて、あっちの方の映画が観たくなって、とりあえず録画しておいた「青いパパイヤの香り」を観た。

良い。すごく良いです。
非常に美しい映画です。

青々とした濃い緑。風が吹き抜けることを一番に重視した開放的な建物。
見ているだけで湿度の高い熱気が感じられます。
これよ、これ。こういうのが見たかったのよ。

一人の少女が大人の女性になっていく姿を、ベトナムの官能的な映像美とともに描いた作品です。
この女の子のムイちゃんがかわいいんだ。
彼女は全編を通してほとんどしゃべらないんだけど、ときおり虫やカエルを眺めながらにっこり笑うことがあって、それがもうかわいいの!
彼女の慎ましく心優しい性格を印象付けます。

大人になってからのムイちゃんがまた美しい。
このへんになると、西洋の男が夢見るアジア女性の匂いも漂ってきますが、そこはあえて気付かないふりをして一緒に酔ってみるがよろしい。
逆に、逡巡する主人(顔も物腰も日本の皇族に似てる)の姿はロマンスを求める女性の心を満足させてくれますよ。きゅーん。

ストーリーとしては、言うなれば「ベトナム版マイフェアレディ」です。
そう言うとただのシンデレラストーリーのように聞こえてしまいますが、そうじゃないんだって。
とにかく美しいんだって。
見終わった時に、ほうっとため息をつきたくなります。

セリフで多くを語らない寡黙な映画は好きだ。
静かだけどほどよい緊張感が漂う。
小さな悪意はあるけど悪人はいない。
安心してこの美しい世界にひたってください。
何度も観たくなる映画です。





マーロウとヒトラー [映画]

映画2本。

「ロング・グッドバイ」



みんな大好きチャンドラーってどんなもんなのよ? と思ってハルキ訳で小説の方を読んだことがあるけれど、イマイチ面白さがわからなかった。
主人公のマーロウがいかにもアメリカタイプのタフガイでつまんなかったのよ。
でも映画の方はまたちょっと違うと聞いて、観てみました。
なるほど。こっちの方がキャラクター造形が鮮やかで魅力的。
どこかとぼけていて飄々としていて何考えてるかわからないんだけど、一本筋は通ってる。
ストーリーはやっぱりそれほど面白いと思わなかったんだけど、これはキャラクターの勝利ですね。

「ヒトラー 〜最期の12日間〜」



私の「観るべき映画リスト」にずっと入っていて長いこと観ていなかった作品。
たぶん何かで紹介されているのを読んで「これは観ねばならぬ!」と思ったんだろうけど、それがなんだったのかまったく思い出せない。
一応の主人公らしき秘書の女性はいるんだけど、一人の人間に密着した描き方というよりは、群像劇のような形でナチスドイツの崩壊を描いています。
ドキュメンタリーに近い淡々としたトーン。
戦争を描いたものだからもちろん暗くて悲壮なんだけれども、ラストで少年が川から自転車を引き上げるシーンでは思わず笑顔になること間違いなし。
戦争に翻弄され傷付きながらも、たくましく生きていく少年の姿はまさしく希望の姿です。

DVDのメニュー画面はクラシックなアドベンチャーゲーム(選択肢で物語が進んでいくやつ)の背景のようでちょっとワクワクするよ。
最後にナチス将校たちのその後が短く紹介されるのも、ファイアーエンブレムのエンディングみたいでちょっといいよ。(たいてい拘束されてるけど)

ついでにもう一つ蛇足を付け足すと、あの大戦に関わった主要国の中でやっぱりナチス将校の制服が一番かっこよく見えるんだよなぁ。
もちろん、彼らのしたこととはまったく別の問題ですよ。





女はみんな生きている [映画]

久々にまともな記事を書きますよー。
まあ、このブログの更新を待っているのは姉くらいだと思うけど。
…けめこのために書くよ!

「女はみんな生きている」というフランス映画を観ました。
原題は「CAOS」という、いまいちピンとこないタイトル。
珍しく原題より邦題の方がいい、というパターンです。

まあ、タイトルの通り、女性のお話なんですけれども。
単純に「女性たちよ、自立せよ!」みたいな話ではない。
セリフであからさまに「女とは」「生きるとは」みたいなことを言わない。
淡々とした映像と、ナチュラルな会話の中から、女の強さや、女であることの悲哀をじんわりと立ち上がらせてくる。
といっても、堅苦しい映画ではありません。
全体的に軽やかな印象で、ストーリー展開もスピーディ。
しょうもないんだけど憎めない人々がたくさん出てきます。

最後はまあ一応ハッピーエンドなのかな、という余韻の残る終わり方。
でもね、嫌な感じじゃないのよ。
大きな仕事を終えた後のような気持ちになります。
少しやり残したところはあるけれど、とりあえず終わったぜ!という清々しさを感じるのです。

これを観た後の私の結論としては「やっぱ男より金だな!」でした。
もしかして観るべきじゃなかったかしら・・・?


スカイ・クロラ [映画]

けめこにやたらと勧められていたスカイ・クロラをようやく観た。

うーん……。
ごめん、けめこ。
私、これ、好きじゃないわ。すまーん。

アニメーションの美しさと迫力とキャラクターデザインの味わいはさすが。
でもねー。
なんかすごーく自分に酔ってる感じがするんだよねー。
私は原作を読んでいないので、それが原作に由来するものなのか、監督に由来するものなのかは分からない。
ただ、この映画の根底に流れる価値観とか美学がクサくって、正直、ひえー勘弁してくれーって何度も思っちゃった。これは多分、原作に由来する。
あとは押井守特有の説教臭さ。これが監督の魅力でもあるのは分かるけど。
キャラクターの語る「生きる実感」「戦争と平和」「巡り続ける運命の輪」などに関するお説は、なんかどっかで聞いたことあるような言葉ばかり。あー、はいはい。今更改めて言われんでも分かってます。
これはどっちに由来するのかわかりませーん。

原作と読み比べて、監督がどういう解釈をしてこの映画を作ったのか見てみたい気もするけれど、これに関しては、はなっから原作を読む気がないので、読みませんよー。

3/4くらいまでイライラしつつ観て、ようやく「ああ、そういう話なのね」って分かって、テーマとしては「百年の孤独」と似たようなもんなんじゃないの、と思いながら最後までなんとか観ました。
正直、観なくても良かったなと思います……。

しかしこれに関しての評価は個人的な好みに非常に左右されるものだと思います。
クオリティは間違いなく高い。
あとは好きか嫌いか。それだけです。

あ、メカニックのママは好きです!
ていうか基本的にメカニック大好きです!
つなぎを来た熟練メカニックのおっちゃんとかちょーモエです!!!


やじきたかもめ [映画]

本日は映画DVDを二本立てで観ちゃった。

一本目は「真夜中の弥次さん喜多さん」。
はちゃめちゃで訳わかんないんだけどなんとなく最後はちゃんと落ち着くところに落ち着いてる、しりあがり寿風味がちゃんとそのまま残ってるのがすごいと思った。
キャストも豪華だしねー。
長瀬と七之助が割りとディープにキスしてるのが(しかも二回も)意外に衝撃的だった。私はホモ漫画とかホモ小説とかたまに読むことがあるけど、リアルの迫力はまたちょっとちがうなぁ。

二本目は「かもめ食堂」。
「めがね」が面白かったので、遡ってこっちも観てみた。
いい。いいよ。
私も北欧で暮らしてみたくなった。
着たい服を思いきって着て、行きたいところへ行って、やりたいことをやって。
そしてちゃんと作ったおいしいご飯を食べたいなぁ!