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白楼之夢 [美術館/博物館]

足立美術館、出雲大社、鳥取砂丘、姫路城、倉敷を巡る旅行をしてきました。
が、ツアー参加のため全体的に印象が薄いうえ、鳥取砂丘と姫路城以外は2年前に行ったばっかり、という刺激の少ない旅だったため、ほとんど書くことがありません。

ということで、旅行記ではなく、足立美術館で鑑賞した絵の話をしたいと思います。

今回、足立美術館で一番気になった絵は横山大観の「白楼之夢」という掛け軸でした。
2年前に行ったときには展示されていなかったのか、気に留めなかったのか、記憶にない。

霞の向こうに白い楼閣が垣間見える構図で、ベランダのようなところには、衣類か何かが置かれたままの椅子が置いてあって、誰かがついさっきまで座っていたような雰囲気がある。でも、人の姿はない。
まるで遠野物語の迷い家のような、この世ならぬ空気が漂っている。
説明書きを読むと、白楼は中国の詩人が死後に行く理想の場所と考えられていたとのこと。(うろおぼえ)
ううー、イイ。この怪しげな雰囲気たまらない。

インターネットでどんなに検索してもまるでヒットしないのがまた不思議。
私はホントにあの絵を見たのかしら?

その他に気になったのは、現代絵画の二つ。
一つは、朽ちた倉庫か何かの扉が開いている絵。赤く錆びついて蔦の絡んだ扉が大きく開いていて、暗い空間のその向こうに、小さく窓が開いていて明かりがさしている。
この扉からあの窓の向こうへ行ったら、どこへ行っちゃうんだろう、とゾクッとする感じがいい。
「千と千尋の神隠し」で迷い込む街の入り口みたい。

もう一つは街の上に緑色の空が広がっていて仏様が浮かんでいる絵。
作者はベトナムの平和を願って描いたらしいが、これもやっぱり「あの世」感がたまらない。

どうやら私は「あっち」へ行ってしまいそうな絵が好きらしい。

整体師の片山洋次郎によると、こういう「非日常」とか「祝祭空間」が好きなタイプは6種体癖と呼ばれるものらしくて、こういう人はかつてのオウム信者に多かったらしい。
ああー、わかるー。
私、うっかりするとあっち行っちゃいそうだもの。
気をつけようっと。



観音の里の祈りとくらし展Ⅱ-びわ湖・長浜のホトケたち- [美術館/博物館]

引き続き、藝大美術館で開催中の「観音の里の祈りとくらし展Ⅱ」へ。

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以下、公式サイトより引用。

「長浜市には、130を超える観音をはじめとするたくさんの仏像が伝わり、古くは奈良・平安時代に遡るものも多くあります。これらの仏像は、大きな寺社に守られてきたのではありません。地域の暮らしに根付き、そこに住む人々の信仰や生活、地域の風土などと深く結び付きながら、今なお大切にひそやかに守り継がれています。」

何室にもまたがる大規模な展示ではないのですが、大きな開けた空間に数十体の仏様が立ち並ぶ姿は実に壮観です。
入った途端にちょっと圧倒されます。
ここは仏像パラダイスか!?
おら、パライソさ行くだー!

失礼、少々錯乱いたしました。

いずれの仏様も、長いこと市井の人々の信仰を受け止めてきたのだろうな、と思わせる風情で佇んでおられます。

気になったものをいくつかピックアップしてご紹介。

観音寺の伝千手観音立像は、切れ長の目をした大変なイケメン。
観音様でここまできりっとしたお顔はなかなかない気がする。

長浜城歴史博物館蔵の聖観音菩薩立像は、なんかこういう顔の人いるよなー、いるいる、あー、いるんだよ、としばし考えて、ふとひらめいた。
そう、横綱白鵬に似ている。

善隆寺の十一面観音像はとても端正なお顔をされています。

洞寿院の観音菩薩立像は異色のホトケさま。
どことなく南洋の香りがする顔つきと色彩。光背もなにやら南洋のボートを思わせる装飾。
いうなれば、坂田靖子が描くところの、タヌキが化けた仏像のような顔をしている。
こういう趣のホトケさまは初めて見たなぁ、と思いながら説明書きを見ると、なんと33年に一度だけ開帳される秘仏とのこと!
え、これで!?(失礼)
いえいえ、とても温かみのあるホトケさまで、私はすごく親しみを感じましたよ。

国安自治会の十一面観音菩薩立像はかなりのふっくら顔。
仏像は基本的にふっくら顔だけど、その中でもふっくら度が高い。

徳円寺の馬頭観音立像は足元にご注目です。
なんと足の裏をこちらに向けて踵で立っておられます。
踵で立ってはいるのだけれども、体は直立。
どうなってんだ!?
ホトケの奇跡を体現する稀有なお姿です。

正妙寺の千手千足観音立像もまた私にとっては珍しい。
脇足が左右各19本ついている。
千手観音はよく見るけれど、足まで千本は見たことがない。
千手観音は千本の手であまねく衆生を救済してくださるということだけれど、このホトケさまはおそらく千本の足であまねく穢土を巡って衆生を救ってくださるのでしょう。
ありがたや~。

宝厳寺の弁財天坐像は八臂のお姿。
私にとっては八臂の弁天様は珍しいんだけれども、かの有名な江の島の弁天様も八臂なのね。
失礼いたしました。

菅浦与大浦下庄堺絵図は、この絵自体がどうこうということはないのだけれど、日本の古地図ってのはぐるぐると回してみることを前提にしているのだよなぁ、と改めて思ったのでした。
説明書きの文字が必ずしも北を上にしているわけではなくて、右向いてたり左向いてたり下向いてたりするのよね。
以前、女脳は地図をグルグル回さないと理解できないとかなんとかいう話があったけれど、昔の日本人はみんな女脳だったということなのか?
そんなわけあるかい。

閑話休題。

浄光寺の十一面観音立像、薬師如来立像、阿弥陀如来立像の三体のホトケさまは、こういっちゃなんだけど、やる気のなさそうなぼんやりしたお顔をされています。
こういう顔のオジサン、会社に一人はいるよなぁ、と思わせる。

安念寺の如来型立像はちょっと異様な迫力のあるホトケさま。
前面がほとんど原形をとどめないほどに朽ちています。
焼き討ちを逃れるためにお寺の前の田んぼに埋められていたためにこのようなお姿になったのだとか。
爛れたようにも見えるそのお姿は、疱瘡の身替り観音としても信仰を集めていたとのこと。
ここ安念寺には同じような朽損物ばかり17体安置されているそうです。
朽ち果てたそのお姿に、自身の身をなげうって衆生を救おうとしてくださる仏の慈悲を見た先人の想いが伝わってくる気がいたします。
じっと見ていると優しい仏様のお顔が浮かんでくるそうですよ。
別名、いも観音。
田舎者にとって親しみを感じさせるそのお名前もいい。

良いものを拝見させていただきました。

長浜市の観光PRも兼ねているため、パンフレットなどが挟まれたこんなステキなクリアファイルが貰えてお得感たっぷり。

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平櫛田中展も合わせて見られます。
こちらもなかなか面白かったですよ。


お次は銀座で開催中のツール・ド・フランスさいたまクリテリウムカフェです。
それはまた別記事にて。



古代ギリシャ ー時空を超えた旅ー [美術館/博物館]

お休みをもらって一日遊んできました。

まずは国立博物館で開催中の「古代ギリシャ」展へ。

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第1章「古代ギリシャ世界のはじまり」は小物が多いうえに、「展覧会の最初は人々はやたら熱心に見るけれど半分くらいから飽きてくる」の法則があるため、人がワサワサいて見にくく、遠巻きに流し見て終了。
第2章、第3章も、素人の目に留まるものはあまりなく、第4章では、ものすごく細かい金のツブツブ装飾に目を見張ったくらいであった。
一般庶民の興味なんてそんなもんよ。

第5章あたりから、一般にギリシャと言うとイメージされるようなレリーフなどが登場してきます。
面白かったのは裁判の際の投票具。駒のような形をしているのですが、軸が中空になっているのが「有罪」、穴が開いていないのが「無罪」。
軸の部分を指で隠してどちらかわからないようにして投票したそうです。
間違えそうでちょっとドキドキするよね。。。

「乳房を表わした奉納浮彫り」という展示品があって、まんまオッパイの形なのですが、それを見ていた時にちょうど10代初め位の男子グループがやって来て、「おい、お前、あれ見ろよ、キヒヒ……」みたいな会話をしていて、その絵に描いたような思春期男子のやりとりになんだかこっちが気恥ずかしくなってしまった。
ああ、そのまっすぐな若さが落ち着かない!

まあそれはともかく。

第6章「古代オリンピック」は男の肉体美の世界。

第7章「マケドニア王国」は優美な文化の世界。

「ギンバイカの金冠」はとても薄くて繊細なパーツを組み合わせた、うっとりするような美しさの金の冠です。
墓所の副葬品だったようなのですが、よくぞ崩れずに保存されていたものだと驚きます。

「アレクサンドロス」の頭部はとてもイケメンですが、本当にこんな顔してたのかなぁ?
支配者だから実物よりぐんとイケメンに作ったとか、そういうことはないのかなぁ?

第8章は「ヘレニズムとローマ」。
チラシにもなっている「アルテミス像」はとてもとても美しい。
顔も体も服も全体が完全に美しい。
美しい。。。

ハドリアヌス帝に愛された「ポリュデウキオン胸像」はなるほど美形。
そうか、こういうのが好みだったのか。

激しくモエる物などは特になかったけれど、出展数も多く、見ごたえのある展示でした。


ひと休みして、法隆寺宝物館にあるレストランにて早めのランチ。
値段の割には満足度は低い。

ところで、法隆寺宝物館に置いてあるこの椅子、とても座り心地が良くて大好きです。
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これに座って入り口の水盤を眺めていると、とてもゆったりとした気分になります。


引き続き藝大美術館へ行きましたが、それはまた別記事にて。




生誕300年記念 若冲展 [美術館/博物館]

さてさて、サンウルブズ初勝利の興奮さめやらぬまま、上野の都美術館へ急ぎます。

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生誕300年記念 若冲展。
会期前から「混むぞー、混むぞー」と大評判の展示です。

最終入場時間ギリギリの4:50頃に入ったのですが、なかなかの混雑です。

まずは鹿苑寺の障壁画がお出迎え。
この中で自分の部屋の襖にするとしたらどれがいいかなー、と考えて、「芭蕉叭々鳥図」に決めました。

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余白たっぷりな構図に安らぎと余裕を感じます。
しかし叭々鳥ってなんじゃろね??
(カラスに見えるけど)

各種鳳凰の絵はどれも極彩色でものすごくきれい!
この色使い、たまらないね。
これだけ色を使って品を落とさないんだから見事としか言いようがない。
しかも構図がいちいちカッコイイ。

極彩色もいいけれど、「月夜白梅図」のような色味を押さえた絵もまたいい。
部屋に飾ってぼんやり眺めたい。

「花鳥版画」のシリーズもとても好き。
背景が黒地で、その中に多色刷りで花や鳥が描かれている。
ものすごくデザイン性が高くて、かっこいいからかわいいやら。
一枚選ぶとしたら、私は「薔薇に鸚哥図」ですね。

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そして当展示一番の目玉、釈迦三尊像および動植綵絵の部屋へ。
ぐるりと丸い展示室に、シリーズ全30作品が並ぶ様は圧巻です。
ただし人がうじゃうじゃいるので隙を見て鑑賞しましょう。

この部屋が空く時間帯というのはちょっとありえなさそうだけれど、機会があったらもう一度観たいです。

そして最後の最後にみんな大好き「鳥獣花木図屛風」が登場。
ここが一番人の壁が厚かった。
ほとんど上半分しか見えません。
数年前にも観たけど、その時もやっぱり混んでたなぁ。
これを独り占めして鑑賞できるプライス夫妻が羨ましい。


とにかく若冲、若冲、若冲づくし。
見応えたっぷりの素晴らしい展示でした。
これが一か月しかやってないなんてねぇ。
もう一度行ってもいいと思いました。
しかしこれからどんどん混むだろうなぁ。



カラヴァッジョ展 [美術館/博物館]

ラグビーの後は上野のカラヴァッジョ展へ。

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天気が悪かったのと、時間が遅かったためか、土曜日でしたがそれほど混んではいませんでした。

気になったものをいくつか。

「酒場の情景」 蝋燭の光の画家(ジャコモ・マッサ?)
中央の灯りから光が当たって三人の顔が浮かび上がる。
この光の表現、好きだなー。

「合奏」 ピエトロ・パオリーニ
なぜかカメラ目線でこっちを見ている両端の二人が気になる。

「カニに手を挟まれる少年」 ピエトロ・パオローニに帰属
少年にしてはだいぶ老けて見えるが……

「果物籠を持つ少年」 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
少年より果物の方が瑞々しくて華やか。
果物籠の方がメインなのかしら??

「キリストの降誕」 ヘリット・ファン・ホントホルスト
中央で寝ている神の御子と、それをのぞき込む三人(うち二人は天使)の姿。
まるで赤ちゃんから光が放たれているかのように、三人の顔が明るく照らし出されている。
その嬉しそうな表情もいい。
まさに輝く御子!
今回の展示の中で一番好き。

「メドゥーサ」 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
表情の迫力もすごいが、キャンバスに描かれたものを盾に貼り付けたという額装(?)もまた雰囲気があっていい。
夜中に廊下で見たらぎょっとする。

「洗礼者聖ヨハネ」 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
美青年!

「仔羊の世話をする洗礼者聖ヨハネ」 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
フェミ男風美青年!

「法悦のマグダラのマリア」 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
ほぼ死んでるんじゃねーか? と思われる狂気な感じがイイ。


割とあっけなく終わった印象。
でもまあ、なかなか良かったです。






ボッティチェリと兵馬俑 [美術館/博物館]

上野の都美術館でボッティチェリ展を観てきました。

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上野にはさんざん通っていますが、都美術館に来たことがなかったのが我ながら意外だった。

いきなり目玉商品のうちのひとつ、「ラーマ家の東方三博士の礼拝」がお出迎えです。
ボッティチェリ本人がモデルだという右端の人だけカメラ目線で明らかに浮いてるよね。

続いて、まちがいなく実物より大きい「ロレンツォ・マニーフィコの胸像」がおでまし。
イタリア人、顔濃いなー。
鼻から目頭に落ちる距離が日本人の3倍はあるよね。

「竜と戦う大天使ミカエル」はなかなかカッコイイが、ミカエルが天使っていうか、普通の人間。

「ヘラクレスとアンタイオス」はアンタイオスがちょーいいケツしてる! 3回見た。

フィリッポ・リッピの「聖母子」(その2)は赤子のキリストのおくるみがグルグル巻きでミイラ状態なのが気になるし、マリアの顔が放心状態なのも心配になる。

目玉のひとつ、ボッティチェリの「聖母子(書物の聖母)」はすごくきれい! 色がとても鮮やかです。

「聖母子、洗礼者聖ヨハネ、大天使ミカエルと大天使ガブリエル」は天使がものすごい美形。
特に左端のミカエルが美少女のような美少年で(天使に性別はありません)、二の腕がすごくきれいなのに鎖帷子を着ているという、このギャップもえ。

これまた目玉の「美しきシモネッタの肖像」は衣裳のけぶったような光沢が美しい。

「胸に手をあてた若い男の肖像」はナルシストすぎてキモイ。

「書斎の聖アウグスティヌス」はちょうど一人分スペースで、しかもカーテンで閉め切れる感じが、引きこもり感があってすごくいい。でもあの書斎スペースにはどうやって入るんだろう? 机をくぐっていくのだろうか。

「カズラ(ミサ聖祭用上衣)」は人が着た状態で見てみたい。

「温和なミネルヴァ(女神パラス)」はデザイン全体のちょっと病的な感じと色あせた風合いがとてもいい。

「聖母子と聖コスマス、聖ダミアヌス、聖ドミニクス、聖フランチェスコ、聖ラウレンティウス、洗礼者聖ヨハネ」は右端の聖なんだかわからない(たぶんヨハネ)が、ちょっとワルそうなイケメンで異彩を放っている。
ハリウッドで映画化するとしたらジョニデだね。

「玉座の聖母子と聖セバスティアヌス、聖ラウレンティウス、福音書記者聖ヨハネ、聖ロクス」は右端で太ももの傷をチラリズムしている聖ロクスがとても気になる。
後で調べて知ったことだけれど、ペスト菌が入った傷ということだそうで、「聖ロクス」で画像検索するとみんな太ももをあらわにしていてなんかやらしいので一度検索してみてください。



1時間ほど余裕があったので、引き続き、国立博物館の兵馬俑展を観に行くことにしました。

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前半の器とかはあまり興味がないので軽く無視して、さっさと第二会場へ。

4頭立ての馬車がお出迎えー。
そうそう、これよ、これ。
と思ったら複製。
ま、そうですよね~。

続いて兵士たちのいる部屋へ。
ま、ここも結局はほとんどが複製なんだよね。
一生懸命雰囲気を出そうとする努力はひしひしと感じるのですが、こういうのはやっぱり本来あるべき場所でそのままの姿で見たいなぁ、というのが正直なところです。
それを言ってしまうと元も子もないんだけれどもね。

しかしそうはいっても1600円で現地へ行くことはできないので、現地を模して立ち並ぶ複製と背後のパネルで現地の雰囲気を精一杯味わいましょう。

実在の兵士をモデルにしたといわれる兵士像は本当に一体一体、顔立ちが違う。
そしてとても写実的。
こういう中国人、確かにいただろうな、と思わせる。
ていうか、今も中国にいるよね、こういう顔の人。

日本の文化はデフォルメが好きなのか、平安絵巻にしろ江戸の浮世絵にしろ、「ホントにこんな顔してたのかよ」と言いたくなるようなものばかりで、当時の人々の生々しい現実の顔を想像しづらいのだけれど、こうして中国においては紀元前の顔と現在の顔とそう大して違わないところを見ると、多少の変化はあっても、まあだいたいみんな今の人と同じような顔をしていたんだろうね。
私に似た女が何千年も前に生きていたかもしれないと思うと、なんだか不思議な感じがする。

最後には兵士たち(複製)と一緒に写真を撮れるコーナーも。
まあ、自撮りはしませんでしたがね。

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その後、銀座でふぐを食べたのですが、隣の店が「補陀落」という名前で、補陀落というのは観音菩薩のいらっしゃるところらしいんだけど、どうも私にとっては「補陀落渡海」のイメージが強烈で、なんか、一度入ったら帰ってこられなくなりそうで、ちょーこえー、でも気になるー、と思って帰りにのぞいてみたんだけど、木の扉で中の様子はまったくわからず、いっそうミステリアスだった。






ルーブル展 [美術館/博物館]

せっかく六本木くんだりまで出てきたんだから、ついでに見てくべぇ、とルーブル展にも行ってみる。

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会場が広いので「若冲と蕪村」ほどではないけれど、やはり人は多い。
(これ見よがしに着物を着てお手々つないで美術展にいる、割といい年したカップルは何がしたいのだ)

ざっと見ていきましょう。

「鹿狩り」 パウル・ブリル
↑青に近い緑で森を描くのが好きです。

「象狩り」 シャルル・パロセル
↑象がすごく凶暴そう。

「幸福な囚われ人」 ジャン=バティスト・イレール
↑美しく若い女性が全裸でソファに横たわり、手持ち無沙汰そうに何かで遊んでいる。足元には子犬。
不幸な自由人より、幸福な囚われ人になりたい。
不満足な人間より、満足な豚になりたい。

目玉はレンブラントの「聖家族」と、フェルメールの「天文学者」ですかね。

さらーっと見終って終了。


その後、レストランで奮発して2000円のランチコースを頼む。
本日のスープ(500円)もつけてセレブ気分を味わっていたら、隣のマダムが「目黒の家が結構いい値段で売れたのよ」と話していた。

スープの後で出てきたワンプレートは前菜にしては量が多いな、と思って少し残したら、メインだった。。。

逆隣りではガイジンの夫婦がヌメヌメヌメっとしたフランス語を話しながら優雅にグラスを合わせていた。


そんな六本木の一日。





マグリット展 [美術館/博物館]

続いては国立新美術館の「マグリット展」です。
世間一般にはルーブル展が圧倒的な人気ですが、私は断然、マグリット展。

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さあ参りましょう。

「呪い」
↑青空に雲が浮かんでいるだけの絵に、呪いというタイトルをつけるセンス。

「禁じられた世界」
↑水中のソファで美しい人魚がまどろむ。

「不思議の国のアリス」
↑アリスもウサギも出てこない。木にも雲にも顔がある。メルヘン。

「美しい言葉」
↑薔薇から薔薇の陽炎が立つ。

「ゴルコンダ」
↑男たちの群集が雨のように降る。

「旅の想い出」
↑部屋の中に男とライオンとテーブルと絵画。すべて石化している。

「レディ・メイドの花束」
↑男の背中に、妖精のような美しい女性。

「ガラスの鍵」
↑岩山の上に、卵型の巨石が置かれている。

有名どころは
「光の帝国Ⅱ」「ゴルコンダ」「大家族」「白紙委任状」「空の鳥」あたりでしょうか。

マグリットを満喫。
人が少なく、ゆったり見られたのもよかったです。
しかし会場はクーラーが入っていて寒かった!


ミュージアムショップではベルギーで見かけたマグリットグッズがたくさん置いてあって、「ベルギー直輸入!」と書いてあるのが、ブリュッセルでマグリット美術館を見られなかった無念の想い出をよみがえらせて、ちょっと切なかったです。
悔しかったからグッズは買わないで出る。
またブリュッセル行くからいいもん!!




若冲と蕪村 [美術館/博物館]

仕事をサボって六本木で美術館巡りしてきました。
3本ハシゴ。
それぞれ別記事で書いてみます。

まずはサントリー美術館の「若冲と蕪村」です。

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平日なのに大変な混雑です。
少々見る気が失せるほどの混雑ぶりです。
当然、年齢層は高めです。

気になったものをいくつか。

「十二神仙図押絵貼屏風」 蕪村
↑自由でユーモラス

「布袋唐子図」 若冲
↑コロンとした布袋様の周りで、コロンとした唐子が遊んでる。カワイイ!

「双鶴・霊亀図」 若冲
↑霊亀がガメラに見える。空を飛ぶであろう。

「五月雨や」 蕪村
↑細長ーい紙の大部分は煙るような五月雨。下に小さく、蓑笠の男が一人たたずむ。

「双馬図」 蕪村
↑点描で木を描いているのがステキ。

「子犬図」 若冲
↑コロンとした子犬が背中を向けて、前足の間に頭を入れて鼻先だけが少し見える。
子犬ってこんな感じだよね!!

「海老図」 若冲
↑雨月物語の上田秋成が賛を寄せている。漱石先生の随筆の中にドストエフスキーの名を見つけたのと同じ喜び。

「雲中百寿図」 蕪村
↑二頭身の寿老人がゆるキャラのようでユーモラス。

「石峰寺図」 若冲
↑仏様がみなコロンとしていて可愛らしい。

「托鉢図」 若冲
↑55人の托鉢僧がうじゃうじゃいる。構図といい、ヘタウマ感といい、すばらしい。

「象と鯨図屏風」 若冲
↑象:本物のゾウとなんか違うところがいい。 
 鯨:波間に浮かぶ黒くて丸い大きな背中と、潮吹きだけで鯨を表す。


展示は充実していて良かったんだけど、会場が狭いから混雑しすぎて観にくかったです。

展示を見終った後は、ミッドタウンで働く人々の昼休みの様子を眺めながらDEAN & DELUCAでチャイラテとスコーンをいただきました。






みちのくの仏像 [美術館/博物館]

東京国立博物館で開催中の「みちのくの仏像」を見てきました。
本館特別5室での開催なので、平成館でいつもやってる大きな展示ではなく、あっさり終わっちゃう小ぶりな展示です。

私が入ったのはおそらく3時頃だったと思いますが、まあほどほどの混雑具合です。
会場はほどほどですが、入り口のロッカーはなかなか空いてなくて、上品な争奪戦状態でした。
(前の人が荷物を出すのをぼんやり待っていると、他の人にさっと入れられちゃいます。自己主張が大事です)


気になった仏像をいくつか。

双林寺の持国天は、日本の仏像にしては珍しく鼻が高く、目鼻立ちが大きくてペルシア風。
ちょっと見ない感じで面白い。
一緒に並んでる増長天はそれほどでもないんだよなぁ。

あと、やっぱり好きなのが十二神将の4体。
大抵、十二神将とか八部衆とかは無条件に好きなんだけども、この4体は慶派な皆さんで特に私好み。
鮮やかな彩色がまだ残ってるのもいい。
彩色に関しては、実物よりもショップで売っている4体揃いのポストカードの方が鮮やか。
鮮やかでいいんだけど、このポストカードの不満は皆さんが手に武器を持っていないこと。
デザイン的には持ってない方が良かったんでしょうけど、やっぱり展示されているように武器を持ってる方が一体一体の絵は締まるよね。

4体の中で一番好きなのは寅神さん。
三又鉾(だったと思うんだけど……)を両手で体の前に立てて、じっと斜め上を凝視していらっしゃる。
そこに何がいる(ある)のでしょう?
なぜ貴方はそれを見つめているのでしょう?
なんだかとても物語を感じます。

愛嬌があるのは卯神さん。
ウサギの割にはこの人が一番薄着で元気ありそうな感じ。
他の皆さんは服を着て胸当てを着けているのですが、この方だけは上半身裸で装飾具のみ。
足元がまた変わっていて、丑さん寅さんが靴を履き、酉さんが裸足である一方で、この方はサンダル履き。
サンダルの底は確かにあるんだけれども、甲を押さえる部分が見当たらない。
よく見れば足首を固定する部分はあるように見える。
このサンダルで歩くとですね、足を上げる度に底がペローン、ペローン、と垂れてものすっごく歩きにくいと思うんですけど、大丈夫なんですかね。
いっそ裸足の方がいいんじゃないかな。
……そんな余計な心配をするのも楽しいので是非見てください。

円空仏も3体いらっしゃって、不思議な笑みを浮かべてらっしゃいます。

こじんまりしてますが、なかなかいい展示でした。


その後、敷地内の「ゆりの木」でシフォンケーキを食べる。
うまい。
でも紅茶がポットで来たらもっと嬉しい。

閉館前まで東洋館をぐるっと一巡りして、博物館を後にしました。


ついでにラーメンの話。
上野駅山下口にある一蘭という博多ラーメンの店に行ってみた。
なぜかしらんが中国系のお客さんが多い。(ガイドブックにでも載ってるのかしら?)
システムがすごく変わっている。
全席カウンターで、数列ある中から店員さんが電光掲示板で空席を確認して「あちらの列の奥から3番目の席へお願いします」とか案内してくれる。
カウンターなんだけど両側に仕切りがあって、前も小さな窓があるだけ。
食券とリクエストカードみたいなもの(スープの濃さとか麺の固さなどを選ぶ)を窓から出してボタンを押すと店員さんが来る。
ラーメンが来ると、目の前の窓はすだれが下ろされて、そこはあなただけの空間。

まあ、確かに周りの目を気にしないで済むのはいいけど、そこまでやらんでも……と思わなくもない。
隣の客がうるさいとあんまり個室感ないしね!

帰り際、隣の席の中国系のお客さんが何やら揉めている。
どうやら替え玉を頼んだらしいのだが、麺だけ来て「no soup」と訴えている。
だってそれが替え玉だもの……。
スープ飲んじゃったらもう一杯頼むしかないじゃない……。
スープだけ追加できないのか、とか言ってるけど、アルバイトと思しき店員さんは困っていた。
あれ、どう対応するのかなー。やっぱ日本だとスープサービスしてあげちゃうのかなー。
などと考えながら店を後にしました。

味は別にこれと言って。
並ぶほどではないと思うんだけどなぁ。




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