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古代ギリシャ ー時空を超えた旅ー [美術館/博物館]

お休みをもらって一日遊んできました。

まずは国立博物館で開催中の「古代ギリシャ」展へ。

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第1章「古代ギリシャ世界のはじまり」は小物が多いうえに、「展覧会の最初は人々はやたら熱心に見るけれど半分くらいから飽きてくる」の法則があるため、人がワサワサいて見にくく、遠巻きに流し見て終了。
第2章、第3章も、素人の目に留まるものはあまりなく、第4章では、ものすごく細かい金のツブツブ装飾に目を見張ったくらいであった。
一般庶民の興味なんてそんなもんよ。

第5章あたりから、一般にギリシャと言うとイメージされるようなレリーフなどが登場してきます。
面白かったのは裁判の際の投票具。駒のような形をしているのですが、軸が中空になっているのが「有罪」、穴が開いていないのが「無罪」。
軸の部分を指で隠してどちらかわからないようにして投票したそうです。
間違えそうでちょっとドキドキするよね。。。

「乳房を表わした奉納浮彫り」という展示品があって、まんまオッパイの形なのですが、それを見ていた時にちょうど10代初め位の男子グループがやって来て、「おい、お前、あれ見ろよ、キヒヒ……」みたいな会話をしていて、その絵に描いたような思春期男子のやりとりになんだかこっちが気恥ずかしくなってしまった。
ああ、そのまっすぐな若さが落ち着かない!

まあそれはともかく。

第6章「古代オリンピック」は男の肉体美の世界。

第7章「マケドニア王国」は優美な文化の世界。

「ギンバイカの金冠」はとても薄くて繊細なパーツを組み合わせた、うっとりするような美しさの金の冠です。
墓所の副葬品だったようなのですが、よくぞ崩れずに保存されていたものだと驚きます。

「アレクサンドロス」の頭部はとてもイケメンですが、本当にこんな顔してたのかなぁ?
支配者だから実物よりぐんとイケメンに作ったとか、そういうことはないのかなぁ?

第8章は「ヘレニズムとローマ」。
チラシにもなっている「アルテミス像」はとてもとても美しい。
顔も体も服も全体が完全に美しい。
美しい。。。

ハドリアヌス帝に愛された「ポリュデウキオン胸像」はなるほど美形。
そうか、こういうのが好みだったのか。

激しくモエる物などは特になかったけれど、出展数も多く、見ごたえのある展示でした。


ひと休みして、法隆寺宝物館にあるレストランにて早めのランチ。
値段の割には満足度は低い。

ところで、法隆寺宝物館に置いてあるこの椅子、とても座り心地が良くて大好きです。
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これに座って入り口の水盤を眺めていると、とてもゆったりとした気分になります。


引き続き藝大美術館へ行きましたが、それはまた別記事にて。




生誕300年記念 若冲展 [美術館/博物館]

さてさて、サンウルブズ初勝利の興奮さめやらぬまま、上野の都美術館へ急ぎます。

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生誕300年記念 若冲展。
会期前から「混むぞー、混むぞー」と大評判の展示です。

最終入場時間ギリギリの4:50頃に入ったのですが、なかなかの混雑です。

まずは鹿苑寺の障壁画がお出迎え。
この中で自分の部屋の襖にするとしたらどれがいいかなー、と考えて、「芭蕉叭々鳥図」に決めました。

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余白たっぷりな構図に安らぎと余裕を感じます。
しかし叭々鳥ってなんじゃろね??
(カラスに見えるけど)

各種鳳凰の絵はどれも極彩色でものすごくきれい!
この色使い、たまらないね。
これだけ色を使って品を落とさないんだから見事としか言いようがない。
しかも構図がいちいちカッコイイ。

極彩色もいいけれど、「月夜白梅図」のような色味を押さえた絵もまたいい。
部屋に飾ってぼんやり眺めたい。

「花鳥版画」のシリーズもとても好き。
背景が黒地で、その中に多色刷りで花や鳥が描かれている。
ものすごくデザイン性が高くて、かっこいいからかわいいやら。
一枚選ぶとしたら、私は「薔薇に鸚哥図」ですね。

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そして当展示一番の目玉、釈迦三尊像および動植綵絵の部屋へ。
ぐるりと丸い展示室に、シリーズ全30作品が並ぶ様は圧巻です。
ただし人がうじゃうじゃいるので隙を見て鑑賞しましょう。

この部屋が空く時間帯というのはちょっとありえなさそうだけれど、機会があったらもう一度観たいです。

そして最後の最後にみんな大好き「鳥獣花木図屛風」が登場。
ここが一番人の壁が厚かった。
ほとんど上半分しか見えません。
数年前にも観たけど、その時もやっぱり混んでたなぁ。
これを独り占めして鑑賞できるプライス夫妻が羨ましい。


とにかく若冲、若冲、若冲づくし。
見応えたっぷりの素晴らしい展示でした。
これが一か月しかやってないなんてねぇ。
もう一度行ってもいいと思いました。
しかしこれからどんどん混むだろうなぁ。



カラヴァッジョ展 [美術館/博物館]

ラグビーの後は上野のカラヴァッジョ展へ。

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天気が悪かったのと、時間が遅かったためか、土曜日でしたがそれほど混んではいませんでした。

気になったものをいくつか。

「酒場の情景」 蝋燭の光の画家(ジャコモ・マッサ?)
中央の灯りから光が当たって三人の顔が浮かび上がる。
この光の表現、好きだなー。

「合奏」 ピエトロ・パオリーニ
なぜかカメラ目線でこっちを見ている両端の二人が気になる。

「カニに手を挟まれる少年」 ピエトロ・パオローニに帰属
少年にしてはだいぶ老けて見えるが……

「果物籠を持つ少年」 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
少年より果物の方が瑞々しくて華やか。
果物籠の方がメインなのかしら??

「キリストの降誕」 ヘリット・ファン・ホントホルスト
中央で寝ている神の御子と、それをのぞき込む三人(うち二人は天使)の姿。
まるで赤ちゃんから光が放たれているかのように、三人の顔が明るく照らし出されている。
その嬉しそうな表情もいい。
まさに輝く御子!
今回の展示の中で一番好き。

「メドゥーサ」 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
表情の迫力もすごいが、キャンバスに描かれたものを盾に貼り付けたという額装(?)もまた雰囲気があっていい。
夜中に廊下で見たらぎょっとする。

「洗礼者聖ヨハネ」 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
美青年!

「仔羊の世話をする洗礼者聖ヨハネ」 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
フェミ男風美青年!

「法悦のマグダラのマリア」 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
ほぼ死んでるんじゃねーか? と思われる狂気な感じがイイ。


割とあっけなく終わった印象。
でもまあ、なかなか良かったです。






ボッティチェリと兵馬俑 [美術館/博物館]

上野の都美術館でボッティチェリ展を観てきました。

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上野にはさんざん通っていますが、都美術館に来たことがなかったのが我ながら意外だった。

いきなり目玉商品のうちのひとつ、「ラーマ家の東方三博士の礼拝」がお出迎えです。
ボッティチェリ本人がモデルだという右端の人だけカメラ目線で明らかに浮いてるよね。

続いて、まちがいなく実物より大きい「ロレンツォ・マニーフィコの胸像」がおでまし。
イタリア人、顔濃いなー。
鼻から目頭に落ちる距離が日本人の3倍はあるよね。

「竜と戦う大天使ミカエル」はなかなかカッコイイが、ミカエルが天使っていうか、普通の人間。

「ヘラクレスとアンタイオス」はアンタイオスがちょーいいケツしてる! 3回見た。

フィリッポ・リッピの「聖母子」(その2)は赤子のキリストのおくるみがグルグル巻きでミイラ状態なのが気になるし、マリアの顔が放心状態なのも心配になる。

目玉のひとつ、ボッティチェリの「聖母子(書物の聖母)」はすごくきれい! 色がとても鮮やかです。

「聖母子、洗礼者聖ヨハネ、大天使ミカエルと大天使ガブリエル」は天使がものすごい美形。
特に左端のミカエルが美少女のような美少年で(天使に性別はありません)、二の腕がすごくきれいなのに鎖帷子を着ているという、このギャップもえ。

これまた目玉の「美しきシモネッタの肖像」は衣裳のけぶったような光沢が美しい。

「胸に手をあてた若い男の肖像」はナルシストすぎてキモイ。

「書斎の聖アウグスティヌス」はちょうど一人分スペースで、しかもカーテンで閉め切れる感じが、引きこもり感があってすごくいい。でもあの書斎スペースにはどうやって入るんだろう? 机をくぐっていくのだろうか。

「カズラ(ミサ聖祭用上衣)」は人が着た状態で見てみたい。

「温和なミネルヴァ(女神パラス)」はデザイン全体のちょっと病的な感じと色あせた風合いがとてもいい。

「聖母子と聖コスマス、聖ダミアヌス、聖ドミニクス、聖フランチェスコ、聖ラウレンティウス、洗礼者聖ヨハネ」は右端の聖なんだかわからない(たぶんヨハネ)が、ちょっとワルそうなイケメンで異彩を放っている。
ハリウッドで映画化するとしたらジョニデだね。

「玉座の聖母子と聖セバスティアヌス、聖ラウレンティウス、福音書記者聖ヨハネ、聖ロクス」は右端で太ももの傷をチラリズムしている聖ロクスがとても気になる。
後で調べて知ったことだけれど、ペスト菌が入った傷ということだそうで、「聖ロクス」で画像検索するとみんな太ももをあらわにしていてなんかやらしいので一度検索してみてください。



1時間ほど余裕があったので、引き続き、国立博物館の兵馬俑展を観に行くことにしました。

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前半の器とかはあまり興味がないので軽く無視して、さっさと第二会場へ。

4頭立ての馬車がお出迎えー。
そうそう、これよ、これ。
と思ったら複製。
ま、そうですよね~。

続いて兵士たちのいる部屋へ。
ま、ここも結局はほとんどが複製なんだよね。
一生懸命雰囲気を出そうとする努力はひしひしと感じるのですが、こういうのはやっぱり本来あるべき場所でそのままの姿で見たいなぁ、というのが正直なところです。
それを言ってしまうと元も子もないんだけれどもね。

しかしそうはいっても1600円で現地へ行くことはできないので、現地を模して立ち並ぶ複製と背後のパネルで現地の雰囲気を精一杯味わいましょう。

実在の兵士をモデルにしたといわれる兵士像は本当に一体一体、顔立ちが違う。
そしてとても写実的。
こういう中国人、確かにいただろうな、と思わせる。
ていうか、今も中国にいるよね、こういう顔の人。

日本の文化はデフォルメが好きなのか、平安絵巻にしろ江戸の浮世絵にしろ、「ホントにこんな顔してたのかよ」と言いたくなるようなものばかりで、当時の人々の生々しい現実の顔を想像しづらいのだけれど、こうして中国においては紀元前の顔と現在の顔とそう大して違わないところを見ると、多少の変化はあっても、まあだいたいみんな今の人と同じような顔をしていたんだろうね。
私に似た女が何千年も前に生きていたかもしれないと思うと、なんだか不思議な感じがする。

最後には兵士たち(複製)と一緒に写真を撮れるコーナーも。
まあ、自撮りはしませんでしたがね。

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その後、銀座でふぐを食べたのですが、隣の店が「補陀落」という名前で、補陀落というのは観音菩薩のいらっしゃるところらしいんだけど、どうも私にとっては「補陀落渡海」のイメージが強烈で、なんか、一度入ったら帰ってこられなくなりそうで、ちょーこえー、でも気になるー、と思って帰りにのぞいてみたんだけど、木の扉で中の様子はまったくわからず、いっそうミステリアスだった。






ルーブル展 [美術館/博物館]

せっかく六本木くんだりまで出てきたんだから、ついでに見てくべぇ、とルーブル展にも行ってみる。

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会場が広いので「若冲と蕪村」ほどではないけれど、やはり人は多い。
(これ見よがしに着物を着てお手々つないで美術展にいる、割といい年したカップルは何がしたいのだ)

ざっと見ていきましょう。

「鹿狩り」 パウル・ブリル
↑青に近い緑で森を描くのが好きです。

「象狩り」 シャルル・パロセル
↑象がすごく凶暴そう。

「幸福な囚われ人」 ジャン=バティスト・イレール
↑美しく若い女性が全裸でソファに横たわり、手持ち無沙汰そうに何かで遊んでいる。足元には子犬。
不幸な自由人より、幸福な囚われ人になりたい。
不満足な人間より、満足な豚になりたい。

目玉はレンブラントの「聖家族」と、フェルメールの「天文学者」ですかね。

さらーっと見終って終了。


その後、レストランで奮発して2000円のランチコースを頼む。
本日のスープ(500円)もつけてセレブ気分を味わっていたら、隣のマダムが「目黒の家が結構いい値段で売れたのよ」と話していた。

スープの後で出てきたワンプレートは前菜にしては量が多いな、と思って少し残したら、メインだった。。。

逆隣りではガイジンの夫婦がヌメヌメヌメっとしたフランス語を話しながら優雅にグラスを合わせていた。


そんな六本木の一日。





マグリット展 [美術館/博物館]

続いては国立新美術館の「マグリット展」です。
世間一般にはルーブル展が圧倒的な人気ですが、私は断然、マグリット展。

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さあ参りましょう。

「呪い」
↑青空に雲が浮かんでいるだけの絵に、呪いというタイトルをつけるセンス。

「禁じられた世界」
↑水中のソファで美しい人魚がまどろむ。

「不思議の国のアリス」
↑アリスもウサギも出てこない。木にも雲にも顔がある。メルヘン。

「美しい言葉」
↑薔薇から薔薇の陽炎が立つ。

「ゴルコンダ」
↑男たちの群集が雨のように降る。

「旅の想い出」
↑部屋の中に男とライオンとテーブルと絵画。すべて石化している。

「レディ・メイドの花束」
↑男の背中に、妖精のような美しい女性。

「ガラスの鍵」
↑岩山の上に、卵型の巨石が置かれている。

有名どころは
「光の帝国Ⅱ」「ゴルコンダ」「大家族」「白紙委任状」「空の鳥」あたりでしょうか。

マグリットを満喫。
人が少なく、ゆったり見られたのもよかったです。
しかし会場はクーラーが入っていて寒かった!


ミュージアムショップではベルギーで見かけたマグリットグッズがたくさん置いてあって、「ベルギー直輸入!」と書いてあるのが、ブリュッセルでマグリット美術館を見られなかった無念の想い出をよみがえらせて、ちょっと切なかったです。
悔しかったからグッズは買わないで出る。
またブリュッセル行くからいいもん!!




若冲と蕪村 [美術館/博物館]

仕事をサボって六本木で美術館巡りしてきました。
3本ハシゴ。
それぞれ別記事で書いてみます。

まずはサントリー美術館の「若冲と蕪村」です。

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平日なのに大変な混雑です。
少々見る気が失せるほどの混雑ぶりです。
当然、年齢層は高めです。

気になったものをいくつか。

「十二神仙図押絵貼屏風」 蕪村
↑自由でユーモラス

「布袋唐子図」 若冲
↑コロンとした布袋様の周りで、コロンとした唐子が遊んでる。カワイイ!

「双鶴・霊亀図」 若冲
↑霊亀がガメラに見える。空を飛ぶであろう。

「五月雨や」 蕪村
↑細長ーい紙の大部分は煙るような五月雨。下に小さく、蓑笠の男が一人たたずむ。

「双馬図」 蕪村
↑点描で木を描いているのがステキ。

「子犬図」 若冲
↑コロンとした子犬が背中を向けて、前足の間に頭を入れて鼻先だけが少し見える。
子犬ってこんな感じだよね!!

「海老図」 若冲
↑雨月物語の上田秋成が賛を寄せている。漱石先生の随筆の中にドストエフスキーの名を見つけたのと同じ喜び。

「雲中百寿図」 蕪村
↑二頭身の寿老人がゆるキャラのようでユーモラス。

「石峰寺図」 若冲
↑仏様がみなコロンとしていて可愛らしい。

「托鉢図」 若冲
↑55人の托鉢僧がうじゃうじゃいる。構図といい、ヘタウマ感といい、すばらしい。

「象と鯨図屏風」 若冲
↑象:本物のゾウとなんか違うところがいい。 
 鯨:波間に浮かぶ黒くて丸い大きな背中と、潮吹きだけで鯨を表す。


展示は充実していて良かったんだけど、会場が狭いから混雑しすぎて観にくかったです。

展示を見終った後は、ミッドタウンで働く人々の昼休みの様子を眺めながらDEAN & DELUCAでチャイラテとスコーンをいただきました。






みちのくの仏像 [美術館/博物館]

東京国立博物館で開催中の「みちのくの仏像」を見てきました。
本館特別5室での開催なので、平成館でいつもやってる大きな展示ではなく、あっさり終わっちゃう小ぶりな展示です。

私が入ったのはおそらく3時頃だったと思いますが、まあほどほどの混雑具合です。
会場はほどほどですが、入り口のロッカーはなかなか空いてなくて、上品な争奪戦状態でした。
(前の人が荷物を出すのをぼんやり待っていると、他の人にさっと入れられちゃいます。自己主張が大事です)


気になった仏像をいくつか。

双林寺の持国天は、日本の仏像にしては珍しく鼻が高く、目鼻立ちが大きくてペルシア風。
ちょっと見ない感じで面白い。
一緒に並んでる増長天はそれほどでもないんだよなぁ。

あと、やっぱり好きなのが十二神将の4体。
大抵、十二神将とか八部衆とかは無条件に好きなんだけども、この4体は慶派な皆さんで特に私好み。
鮮やかな彩色がまだ残ってるのもいい。
彩色に関しては、実物よりもショップで売っている4体揃いのポストカードの方が鮮やか。
鮮やかでいいんだけど、このポストカードの不満は皆さんが手に武器を持っていないこと。
デザイン的には持ってない方が良かったんでしょうけど、やっぱり展示されているように武器を持ってる方が一体一体の絵は締まるよね。

4体の中で一番好きなのは寅神さん。
三又鉾(だったと思うんだけど……)を両手で体の前に立てて、じっと斜め上を凝視していらっしゃる。
そこに何がいる(ある)のでしょう?
なぜ貴方はそれを見つめているのでしょう?
なんだかとても物語を感じます。

愛嬌があるのは卯神さん。
ウサギの割にはこの人が一番薄着で元気ありそうな感じ。
他の皆さんは服を着て胸当てを着けているのですが、この方だけは上半身裸で装飾具のみ。
足元がまた変わっていて、丑さん寅さんが靴を履き、酉さんが裸足である一方で、この方はサンダル履き。
サンダルの底は確かにあるんだけれども、甲を押さえる部分が見当たらない。
よく見れば足首を固定する部分はあるように見える。
このサンダルで歩くとですね、足を上げる度に底がペローン、ペローン、と垂れてものすっごく歩きにくいと思うんですけど、大丈夫なんですかね。
いっそ裸足の方がいいんじゃないかな。
……そんな余計な心配をするのも楽しいので是非見てください。

円空仏も3体いらっしゃって、不思議な笑みを浮かべてらっしゃいます。

こじんまりしてますが、なかなかいい展示でした。


その後、敷地内の「ゆりの木」でシフォンケーキを食べる。
うまい。
でも紅茶がポットで来たらもっと嬉しい。

閉館前まで東洋館をぐるっと一巡りして、博物館を後にしました。


ついでにラーメンの話。
上野駅山下口にある一蘭という博多ラーメンの店に行ってみた。
なぜかしらんが中国系のお客さんが多い。(ガイドブックにでも載ってるのかしら?)
システムがすごく変わっている。
全席カウンターで、数列ある中から店員さんが電光掲示板で空席を確認して「あちらの列の奥から3番目の席へお願いします」とか案内してくれる。
カウンターなんだけど両側に仕切りがあって、前も小さな窓があるだけ。
食券とリクエストカードみたいなもの(スープの濃さとか麺の固さなどを選ぶ)を窓から出してボタンを押すと店員さんが来る。
ラーメンが来ると、目の前の窓はすだれが下ろされて、そこはあなただけの空間。

まあ、確かに周りの目を気にしないで済むのはいいけど、そこまでやらんでも……と思わなくもない。
隣の客がうるさいとあんまり個室感ないしね!

帰り際、隣の席の中国系のお客さんが何やら揉めている。
どうやら替え玉を頼んだらしいのだが、麺だけ来て「no soup」と訴えている。
だってそれが替え玉だもの……。
スープ飲んじゃったらもう一杯頼むしかないじゃない……。
スープだけ追加できないのか、とか言ってるけど、アルバイトと思しき店員さんは困っていた。
あれ、どう対応するのかなー。やっぱ日本だとスープサービスしてあげちゃうのかなー。
などと考えながら店を後にしました。

味は別にこれと言って。
並ぶほどではないと思うんだけどなぁ。




「高野山の名宝」 そして六本木ぶらぶら散歩 [美術館/博物館]

六本木のサントリー美術館で「高野山の名宝」を見てきました。

快慶先生の執金剛神立像はめちゃカッコイイ。
筋肉がものすごくカッコイイ。
ちょっと日本人離れした肉体美なんだけど、たぶん快慶先生がデッサン的にモデルにした人間がいたはずで、当時の日本人でこんなかっこいい肉体を持った男がいたのかと、ちょっと羨望の眼差しで見てしまった。
アスリートの筋肉とはまた違うんだよねー。肉体労働者の体に近いのだと思う。
胸の筋肉、といっても大胸筋の丸みではなくて、胸の中心から左右にそれぞれ4本(?)ずつ入る筋とか、振り上げた腕の筋とか、なんといっても踏み出した左足のすねの筋なんかがですね、堪らなくカッコイイのですね!
ちょっとトキメイたわ……。

続いてこれまた快慶先生の四天王像。
私は四天王の中では広目天が好きなのですが、この4体の中では持国天が一番好きです。
特に向かって右斜め前から見た角度が、もっともいい表情をしています。
目をひんむいて、ぎょっとこちらを見据える迫力が素晴らしい。
ああ素晴らしい。

四天王に踏みつけられている邪鬼たちもそれぞれに味があっていい。
特に広目天に踏みつけられている邪鬼は顔を伏せて髪を後ろから前に垂らしてうずくまるポーズがなかなか新鮮です。

そして今回の展示の目玉、運慶先生による八大童子像です。
しかしまあ、なんと言いますか、あんまり大きな声じゃ言えないんですが、私、運慶先生より快慶先生の方が好きなんですね。
全体的に丸みのある童子たちの顔は「そうそう、運慶先生ってこういう顔を作るよね」というところで。
ただ、ワタクシ、数の魔力に弱いので、8人勢揃いの大型ポストカードは迷わず買いました。

展示品の数が少ないので、意外とあっさりと30分くらいで見終ってしまった。
国立と民間と比べるのは気の毒な気がするけれど、やはり充実度はどうしても国立博物館の方が上だなあ、と思いました。常設展も見られるしね。

せっかく六本木に来たんだから、オシャレげなカフェでランチでもするべぇ、とミッドタウン内のカフェに入ってみる。
しかし特に居心地がいいということもなく、さほどうまくもなく、意外とガッカリであった。
ちょっとお高めのレストランでお得なランチを頂くのが正解だったかも。

外に出て、通りがかりに富士フィルムスクエアで無料の写真展を拝見。
蜷川実花の写真展の方が大々的にやってますが、その横でひっそりと土門拳の昭和の子供写真展をやっています。
断然ドモンでしょ!!
若者に人気のオシャレな写真なんぞに用はない。
鼻垂らして泣く子供の写真やチャンバラごっこする子供たちの写真の方が好きだね、あたしゃ。
酒田市の土門拳記念館行ってみたいなぁ。

続いて、特に用事はなかったけれど、散歩がてら新国立美術館へ。
チューリヒ美術館展をやっていますが、特に「これが観たい!」というものはなかったので、入らず。
これから来るマグリット展とルーブル美術館展は観たいかも。

ここからさらに六本木ヒルズの方へ歩いてみる。
路地を通るので分かりにくい道なのですが、そびえたつヒルズを目印にして歩けばどうとでも行けるのは便利だ。
場合によってはヒルズの森美術館でやっているティム・バートン展を観てもいいなぁ、と思ったのですが、展望台が混んでいるのか、美術展が混んでいるのか知らんが、随分と人が多いのに辟易してやめた。
しかも高い。1800円は高すぎだろう、森さん。

滅多に来ないエリアなので、適当に歩いてみましょう。
東京のいいところは、適当に歩いていてもすぐにどこかの駅にたどり着くので、それに乗ってどうとでも帰れるところだよね。
田舎の散歩は緑が多くていいんだけど、歩いて行った距離と同じ距離を歩いて帰って来ることを考慮に入れないといけないから、なかなか自由がきかないのよね……。

六本木ヒルズから麻布の方へ歩いてみましょう。
なんだか立派なお屋敷やいかにも高級そうなマンションが立ち並んでいます。
停めてある車はベンツ、ベンツ、BMW、プジョー。
うーん、世の中には私が思っている以上に金持ちがたくさんいるんだなー、と、こちとら清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ったスタバのフラペチーノをすすりながらそぞろ歩き。

麻布十番の駅から地下鉄に乗って銀座へ行き、和光で時計の電池を交換してもらって、帰りがけにのぞいたフランク・ミュラーの時計は100万円以上が普通。
100万円のものを身につけるってどんな気分なんだろう、と思ったら、その隣に燦然と輝くきらびやかなお時計はなんと1000万円超。
もはや私の理解を超えている。
世の中には私の想像も及ばないような金持ちがいるのだなぁ、と認識を新たにした由。

だからというわけでもないが、母に頼まれていた年末ジャンボ宝くじを買って、その後八重洲ブックセンターでパラパラと本を眺めていたら「還元率が45%しかない宝くじは関連の天下り団体とみずほ銀行に金をやるようなもの。こんな馬鹿馬鹿しい金融商品を買ってはいけない」という記述があり、それは元々知っていたことだけれど、改めて言われるとやっぱりションボリしてしまうのが人情。

景気づけに大丸地下で弁当とパンを買って帰路に着いたのでした。



日本国宝展 [美術館/博物館]

東京国立博物館で日本国宝展を見てきました。

これは絶対に行く、と思っていたので、事前にコンビニで前売り券を買っておきました。
200円くらい安くなります。

平日でも入場制限がかかるほどの人気で、特に午前中から午後の早い時間帯が混んでいるようなので、少し遅めの時間に見ることにしました。
とりあえずお昼を食べてから、博物館に到着したのは2時前。
入場まで10分待ちとのこと。
国宝展はもう少し空いてから見ることにして、まずは東洋館へ参りましょう。

ここの地下1階でやっているミュージアムシアターがお気に入りで、いつもチェックしています。
今の期間は「聖徳太子ゆかりの名品」と「DOGU 国宝になった女神」の二つをやっています。
時間的には聖徳太子の方が都合が良かったのですが、やっぱDOGUでしょ! ということで、そちらのチケットを購入。

上演時間まで1時間ほどあったので、とりあえず東洋館の3階へ。
アジアの占いコーナーでモンゴルの占い体験をやっています。
ボランティアの方がどうですかーと声をかけてくれました。
やるやるー。

家畜のくるぶしの骨を使った占いで、4つの骨をガラガラと混ぜて、サイコロのように振ります。
で、出てきた4面を見て占うというもの。
4面それぞれに馬、ラクダ、羊、ヤギという名前がついていて、その組み合わせを見ます。
私の結果は……「成功する」!
5段階評価で4つ星です。まずまずじゃありませんか。

占い表を見てみると、一つずつ全部揃っていたり、すべて同じ動物だったりするといいみたい。
「でもヤギだけは悪いんですよー」とボランティアのお姉さん。
あらホント。ヤギ4つは最悪じゃないですか。
他にも、ヤギが多いのはあまりいい結果ではないみたい。
「不思議ですよねー。なんでヤギはダメなのかなぁー」
そんなことを話してのんびり見られるのも、平日の常設展の魅力です。

その他、夢占いコーナーやラッキーアイテムのスタンプコーナーもあって楽しいですよ。

続いて2階のエジプト・ガンダーラの辺りをさらっと見ていきます。
ミイラがあるんですよー。知ってましたー?
その他、エジプト臭ムンムンな展示にワクワクします。

そしてガンダーラの仏像はイケメン。
彫りが深くてあらやだイケメン。
煩悩煽ってどうするの。

中国の仏像は中国人の顔になるし、西域の仏像は西域の顔になる。
外国人が日本の仏像を見ると、「あー、日本人ってこういう顔してるよね」と思うのかしら。

まだまだ時間があるので、とりあえず国宝展の下見に行くことにしました。
10分ほど待ってから入ると、中は大変な混雑です!
ミュージアムシアターを見た後に再び戻って来るつもりだったので(当日中なら再入場できます)、とりあえずどこに何があるのか、じっくり見たいものはどれか、見当をつけるだけにします。
大きな展示や壁にかかった絵などは人の間から見ることができるのですが、ガラスケースに入った巻物の類は人垣がすごくて全然見えない。。。
まあいい。巻物は後で見るぜ。

一通り見終ったところでいい時間になったので、一休みしてジュースを飲んだ後、東洋館へ戻ります。
DOGU! DOGU!

現在国宝展に出品されている2点の土偶を含めた全5点の国宝土偶を中心に、バーチャルリアリティの映像とお姉さんのナビゲーションで土偶の世界を分かりやすく説明してくれます。
ただビデオを流すだけじゃなくて、お姉さんが手元のコントローラーで画像を動かしながら説明してくれるライブ感が贅沢でいいですね。

土偶の魅力が分かったところで、お姉さんに教わった土偶を見に行きます。
本館2階のハート形土偶、平成館1階の遮光器土偶(宇宙人!)、ヤマネコ土偶(猫型宇宙人!)を巡って、いざ、国宝展へ。

4時近くになっていて、さすがに入場制限は解除されていましたが、会場内にはまだまだ人がたくさん。
さっきよりは空いてきたので、お宝をじっくり拝見してまいりましょう。

玉虫厨子は意外と大きい。2メートルくらいある?
そして、どこに玉虫の羽を使っているのかよくわからない。。。

特別展示の正倉院の宝物はうっとりするような美しさ。
螺鈿の琵琶が美しい~。
すみずみまで美しい~。
こういうのが実際に宮廷で奏でられていたのかしら。

「金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図」は一見するとただの塔の絵なのですが、よーくご覧ください。
紺地に金で描かれたこの塔、細かな経文の文字で象られているのです!
すげーわ、こりゃすげーわ。
この発想、感性、技能。
もろツボだわ。
今回のベストオブ国宝展に決定です。
一万円くらいで売ってたら即買います。

中尊寺のお宝らしく、説明文には「奥州藤原氏の独特の美意識が」とかなんとか書いてあってなんか納得。
たしかに、あの金色堂の感性に通ずるものがあるよね。

会場には琉球王国のお宝も来ております。
鮮やかな黄色は王族を表す色。
見事な石畳模様の黄色い衣装を纏った王族を、人々は畏敬の念をもって見たことでしょう。

今の世の中で「この色は高貴な人々だけに許された色。庶民は使ってはならぬ」とか言われたらフザケンナと憤るところですが、身分によって使える色が決められていた時代と言うのは、現代からするとファンタジーの世界に近く、なんだかちょっとモエだったり……。

宮廷を抜け出して野山へ狩りに出た太子は道に迷って怪我をしてしまう。そこへ山菜を採りに来ていた村の娘に介抱されて無事に宮廷に帰り着くことができた。
その後も太子はしばしば宮廷を抜け出し、身分を偽ってしだいに村娘と親しくなっていく。
ある日、ばあさまの使いで街に出た娘は、王族の印である黄色い衣装を身に纏った太子の姿を垣間見てしまう!

とかそういうの。
あるよね、あるよね。

はい、国宝展に戻りまして。

ワタクシ、焼き物はどうにもよくわかりません。
大井戸茶碗なんかもいらっしゃってますが、なんかぼってりした茶碗だなぁ、というくらいで。。。
井戸の茶碗という落語があったなぁ、とかその程度の感想でごめんなさい。

最後のシメはやはり仏像で。
普賢菩薩は遊女に姿を変えたりすることもあるソッチ系の方なので(!?)、中性的な柔らかな印象になることが多いです。
乗り物のゾウさんもエキセントリックで可愛いです。

観音菩薩と勢至菩薩のお二人は、正面から拝見したお姿もさることながら、普段はあまり見られない横からのお姿が必見。
来迎の姿を表しているので、若干前屈みになっていて、それがまさに「お迎えにきましたよ」という感じがして安らかな気持ちになります。
こんな心安らかなお迎えが来るなら死も怖くないと思えるかも?

ポスターにも採用されている善財童子はかわいいぞー。
クルリと振り返るあどけない顔と生き生きとした足の動き。
マスコット系ですね。
お隣に並ぶ仏陀波利さんの峻烈な迫力も見事。

グルグルと何周もして、閉館5分前に会場を後にしましたが、まだまだたくさんの人が残っていました。
大人気の国宝展。
出品目録の「No.1~119はすべて国宝、特別出品S01~11は正倉院宝物です。」という、さりげないけどよく考えるとぎょっとするような一文が展示のすごさを物語っています。

会期が後になるほど混雑が予想されるので、見たい方はお早目にー。





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